山梨県産桃の新たな流通ルート構築 食品ロス削減し低価格で販売 クックパッドマート2022年7月14日
クックパッドは、生鮮食品EC「クックパッドマート」で新たに独自の流通網を構築し、一般流通していない山梨県産の桃の取り扱いを開始。従来の出荷基準に満たず産地で廃棄されている規格外の桃や、人手不足で収穫されないまま熟してしまった未収穫の桃など、生産者や仲卸、加工事業者と連携することで、旬の桃を低価格で届ける。
クックパッドマートはこれまで、3月に発表した「産直アウトレット」など、さまざまな事情で一般販売されない多くの訳あり食材を取り扱ってきた。食品ロス削減意識の高まりと、低価格で食材が手に入れられることや、それぞれの商品の背景にあるストーリーなどがユーザーに受け入れられ、多くの食材が人気商品となっている。
この取り組みで、各地の生産者や卸など食品流通の上流で在庫過剰になっていたり、廃棄せざるを得ない状況になっている食材を取り扱う中、桃の収穫量が全国の32%を占め、昨年度は3万4600トンを収穫した山梨県では、出荷基準に満たないために廃棄されている規格外の桃や、人手不足が要因で未収穫のまま熟してしまい活用されていない桃が大量にあることがわかった。そこで、山梨県の生産者や市場の仲卸、加工事業者をつなげ、クックパッドマート独自の流通網を活用することで、食べられるはずの桃の廃棄を減らし、低価格でクックパッドマートユーザーに旬の桃を届ける施策を実施する。
今回取り扱うのは、山梨県で50年以上に渡り果樹を栽培し、認定エコファーマーとして品質と安全にこだわった果物を育てている、やまなし内藤農園の桃。従来の出荷基準に満たない規格外のものは仲卸が集荷し、クックパッドマートが生産者・仲卸とともに設けた新たな選果基準に基づいて、出荷可否を判断する。
出荷可能なものはクックパッドマートで販売され、出荷不可となったものは加工用としてクックパッドマートに出店している加工事業者の元へ渡る。また、人手不足により収穫されないまま熟してしまっているものは、仲卸が他の農産物の集荷時に収穫を代行し、出荷をサポート。収穫の人手を確保することで、より多くの生活者に旬の桃を届ける。
やまなし内藤農園 の内藤さん
やまなし内藤農園の内藤裕一代表取締役は「新しい取り組みによって一部の方だけが潤うのではなく、地域としての活力になっていくような大きな動きにしていけたら素晴らしい。糖度などの品質を高めた結果"高級"のイメージが強くなった桃ですが、生活者には、今回の桃を食べてみて、もっと桃を身近に感じてもらいたい。子どもたちや桃好きの方にこそ、思う存分桃のおいしさを堪能してほしい。そして、特別な日や贈り物がある時、そんな時には贈答用の桃を使っていただく。そんな風に、場合によって使い分けてもらえたら」と話している。
「訳あり桃 2個【打ち身アリ】」の参考価格は198円(税込)。
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