6年で127人の卒業後を応援「こども・若者未来基金」報告会開催 パルシステム千葉2023年5月16日
生活協同組合パルシステム千葉が参加する認定NPO法人ちばこどもおうえんだんは5月27日、幕張メッセ(千葉市)で「こども・若者未来基金」の報告会を開催。社会的養護下の子どもたちの"卒業後"を応援する同基金には、6年間でのべ5892万667円の募金が寄せられ、127人の学びや自立を応援している。
同報告会では、児童養護施設「生活クラブ風の村はぐくみの杜君津」施設長の高橋克己さんが基調講演で、社会的養護下で暮らす子どもたちの現状を伝える。また、施設卒業後の自立の見守り活動を続ける助成者からは、公的支援を離れた子どもたちが置かれる状況や基金の運用状況などを報告する。
児童養護施設などで生活する子どもたちは、原則18歳の成人を迎えると施設を「卒業」するが、ひとり暮らしを始めても、学費や家財道具の準備、各種手続きを誰の手も借りずにできる子どもばかりではない。親族などのサポートを得にくい状況のなか、社会全体で子どもの自立を応援できるよう、施設運営での実体験を紹介しながら支援のあるべき姿を考える。
「こども・若者未来基金」は、社会的養護下の子どもたちが公的制度を離れる際の自立支援を目的に運用される。基金は認定 NPO法人ちばこどもおうえんだんが運営し、子どもたちへの金銭的支援と自立に向けた伴走支援活動を助成。2015 年から千葉市里親制度推進事業を受託し、県内生協や労働福祉団体と活動をしてきした。2017年度開始の基金は、県内3生協(当生協、なのはな生協、生活クラブ生協)の参画で事業を推進している。
2022年度に呼びかけた募金には、878万9958円が集まり、26人の31件の転居や学費、資格取得など自立に必要な費用に充てられた。呼びかけを開始してから6年間で、のべ5892万667円の募金が寄せられ、給付人数は累計127人になる。
助成を活用した子どもたちからは、「児童相談所で活躍していた保健師の方のように働きたい」「心理関係の仕事に就き、悩みや不安を抱える人たちの助けになりたい」「親の負担を減らすために就職し、お金の管理ができるようになりたい」など将来への希望の声が寄せられており、多くの応援の気持ちを受け止め、自身も誰かに寄り添っていけるよう、それぞれの道を歩もうとしている。
◎「こども・若者未来基金2022」基金報告会開催概要
日時:5月27日 14時30分~16時40分
会場:幕張メッセ中会議室103号室(千葉県千葉市美浜区中瀬2-1)
定員:100人(用申込・先着順)子どもの同席可
参加費:無料
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