同レポートによると、5月の外食・中食市場の売上は2019年同月比3.1％増で、客数は同5.3％減、客単価は同8.8％増。全業態計イートイン売上は2023年5月に同8.3％減で、前月比5.0ポイント増で、出前（デリバリー）は、5月の売上が2019年同月比で147％増。5月5日にWHOが新型コロナの緊急事態宣言の終了を発表、日本国内でも5月8日から季節性インフルエンザと同等の5類に移行となったこともあり、5月の外食・中食市場は、フルサービスレストランを中心に大きく回復した。

業態別・利用形態別の5月の売上2019年同月比は、外食・中食全体のイートインは同8.3％減と前月比5.0ポイント増。テイクアウト・出前は、ファミレス（2019年同月比155%）、FF+セルフカフェ（同74％増）が引き続き好調だった。

外食業態計（レストラン計）の出前（デリバリー）売上で2019年同月比は、プラス成長が続く。デリバリー増加のピークは2020年5月の204%増だが、その後も2ケタ増が続いている。2023年5月は3か月ぶりに3桁増で、同147％増。

エヌピーディー・ジャパン フードサービスシニアアナリストの東さやか氏は今後の展望について、「値上げは依然相次ぎ、今後も予定されていることから、生活防衛としての節約志向がより進むと考えられ、子供連れを中心に客数は今後も当面、回復が鈍いと考えられるが、全体を見るとアフターコロナでフルサービスレストランやイートインの回復潮流の動きの方が大きい見込み。イートインの回復が進むが、テイクアウト・デリバリーは、今後も大きく減少せず、定着すると考えられる」とコメントしている。