認証制度の構築に向けた監査委員会を設立 品質管理基準を発表 日本A2ミルク協会2024年1月23日
(一社)日本A2ミルク協会(北海道富良野市)は1月22日、日本A2協会認証制度の構築に向けてA2ミルク認証監査委員会を設立。おなかに優しい牛乳として注目が高まる「A2ミルク」の普及を目指し、日本初の品質管理基準を発表した。
安心安全なA2ミルクを消費者に届けるための仕組みの構築が求められる一方、日本のA2ミルクにおける品質基準が定められていないことが課題となっていた。その背景として、海外を中心に報告されているA2ミルク以外のミルクが含まれる類似商品が流通した事例があげられる。2021年にフードリサーチインターナショナルで査読論文として発表された「電点集光法とPCR法を用いたA2ミルクの認証」でのオーストリアにおける偽装事例では、A2ミルクとして発売された商品の一部からA1ベータカゼインが検出されたことや、A1牛が混在する牛群からA2ミルクが出荷されたことなどが学術的な知見から検証され、その対策として、牛の遺伝子検査をするとともに、市販のA2ミルクの審査を公的な検査機関が管理すべきであると示された。
これらを踏まえ、日本A2ミルク協会は、信頼のおけるA2ミルクの商品供給を目指し、共同研究開発や品質管理基準の構築に向けた体制づくりを進めてきた。2023年8月のA2牛個体登録システムのリリースに続き、東京農業大学ならびに重井医学研究所と、日本A2ミルク協会が共同開発した日本初の検査キッド、A2ミルクの検査体制およびA2認証基準を確立するための研究開発の最終調整を終えた。
このほど、日本初となるA2ミルクの認証制度を設立。2月から試験運用を始め、3月上旬からの正式運用の実現とともに日本A2協会牛乳の発売を予定。また認証制度の運用上欠かせない品質管理基準を担保していくための監査機関としてA2ミルク認証監査委員会を設立し、より一層高い水準での品質管理体制の実現に向けた取り組みを進めている。
日本A2ミルク協会認証制度は、A2ミルクの商品を対象に実施するもので、生産から輸送、加工時まで一貫した品質管理基準を担保することを目指し、トレーサビリティの観点から学術的な監修のもと構築された。定期的な監査を実施し、一定の基準を満たした場合に限り、商品に対する認証マークが付与される。また、これらの基準を満たした日本A2協会牛乳の商品化も3月上旬に予定している。
◎日本A2ミルク協会認証制度の概要
・牧場自体の監査(運営管理体制、認証基準など含め)
・乳牛の遺伝子検査(体毛、体組織など)と協会への登録
・生乳(牧場で搾乳された未殺菌状態の牛乳)の検査
・牛乳(生乳を殺菌した後、牛乳として流通した段階)の検査
・継続的な検査(一度きりだけでなく検査が継続されているのか)
・輸送時や加工時の混入がないシステムであることを監査
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