3.11原発事故の被災者支援 2025年度は20団体へ624万円 パルシステム連合会2025年7月4日
パルシステム連合会は、利用者からの募金などを活用した「東京電力福島第一原子力発電所事故被災者応援金」の2025年度配分先を決定。助成総額は624万5000円で、甲状腺検査や避難者交流会、保養キャンプなどを運営する20団体へ贈呈する。
シンポジウム「原発事故と甲状腺がん 当事者の声をきくvol.4」(2023年3月)
パルシステムでは2011年から、東日本大震災や東京電力福島第一原子力発電所事故の被災者を応援する活動を続けている。その一環として利用者に呼びかける「東京電力福島第一原子力発電所事故被災者応援金」は、2024年4月1日から2025年3月31日までに総額1110万5360円が寄せられた。
募金に加えてパルシステム共済連からの寄付金60万5000円を合算し、被災者支援に活用する。
今年度は「東京電力福島第一原子力発電所事故被災者応援金」運用管理委員会による審査を経て、20団体へ合計624万5000円の助成が決定。各団体は、被災者や避難者を対象とした保養活動や甲状腺検診のほか、震災を体験していない若い世代に向けたスタディツアー開催などに活用する。残金は、繰越金とし次年度の活動支援に役立てられる。
配分先団体と助成対象は以下のとおり。
■認定特定非営利活動法人いわき放射能市民測定室たらちね
甲状腺検診実施のため会場費・人件費・検診費などの運営経費。検診受診を呼びかけるための広報費。
■特定非営利活動法人3・11甲状腺がん子ども基金
支援対象(地域・年齢)の条件を満たし甲状腺がんと診断され、2025年度に新たに基金に療養費を申請する人、および既に療養費を給付された人で、その後再発などで追加治療となって申請する人へ給付する療養費。
■特定非営利活動法人 ふよう土2100
原発事故で被災した郡山市内で暮らす障害児家族や支援学校などに通う子どもたち約500人を対象とした自然(農業)体験事業。
■福島の子どもたちとともに・湘南の会
7月と3月に湘南で開催する親子5組20人対象の「家族リフレッシュ(保養)」の宿泊や交通費の補助、および10月に開催する放射能汚染と福島第一原発事故の被害を知らせる講演会の講師謝礼など。
■福島の親子とともに・平塚
平塚市内での保養(春3家族・夏5家族・冬2家族:計大人12人、子ども19人)の交通費や宿泊施設使用料の補填。
■福島子ども・こらっせ神奈川
8月に震災を経験していない「こらっせユース」対象に福島スタディツアーを開催し、翌日に福島の子ども施設に住む子どもたちのデイキャンプを行う際のバス(中型1台、小型1台)代など。
■ごえんのちから
11/22-23開催予定の福島第一原発30km圏内をめぐる「被災地交流スタディツアー」(定員15人)の交通費や宿泊費、講師謝礼など。
■福島の子どもたちとともに・西湘の会
原発事故避難者の講演(または上映会)の会場費、講師謝礼、チラシ印刷費と、家族旅行(保養)支援100,000円(5,000円×20人分)。
■東日本大震災復興支援松戸・東北交流プロジェクト
避難者交流会の運営費や光熱費諸費用のほか、出張防災井戸端会議諸企画の謝礼、サロン運営のための会場費など。
■さいたま共にあゆむ会
埼玉県内で避難生活をしている双葉町、浪江町、大熊町、富岡町の人(約30人)の交流と避難元視察のための一泊旅行を実施する際の貸切バスと宿泊費用の補助。
■特定非営利活動法人 フュージョン社会力創造パートナーズ
避難者同士の交流会(年2回)開催費用の補助と、避難している高齢者や子育て世帯(12世帯)への戸別訪問(パーソナルケア)時の人件費や交通費など。
■じゃぁまいいかねっと
年3回予定している避難者同士の交流会の会場費や講師料などの運営費や、これまで交流のあった人への近況確認のための郵送費など。
■一般社団法人ふうあいねっと
毎年3月に茨城県内避難者(2300人)と地域住民が理解し合える企画を開催。今回は小林憲明氏作品展と講演を企画し、福島の人の現状を広く知ってもらう。イベントゲストの謝礼、会場費、運営スタッフの人件費など。
■元気つく場会(つくば圏浪江町避難者の会)
避難者同士の交流会や避難者への個別訪問にかかる人件費や交通費に活用。
■浪江ネットワーク
浪江町から避難生活されている人たちの自主的な活動体。会員は19人。避難生活者の高齢化に伴い年5回開催する交流会の交通費や会場費、材料代など。
■「保養キャンプ・ぐんない」実行委員会
福島県内で8/18-21福島「浜通り」の小学生18人(最大)で保養キャンプを予定。子どもたちの移動のためのマイクロバスのレンタル代、燃料代、高速道路代。
■特定非営利活動法人Annakaひだまりマルシェ
「小児甲状腺エコー検査」に関わる人件費、検査技師への謝礼のほか、報告会の講師謝礼や広報関連費用など。
■モニタリングポストの継続配置を求める市民の会・三春
①原発事故によって引き起こされた辛い体験を克服するために、安心して語り合える場の会場代。
②三春町が独自に安定ヨウ素剤を配布した事実を冊子化し、教材として県内小中高学校に寄贈する費用一式。
■震災ストレス研究会
東日本大震災の被災当事者が体験を語る場(第5回おらもしゃべってみっが~市民が語る311)の開催費用一式(会場代、イベント配信費、広報費、講師謝礼、スタッフ弁当代ほか)。
■一般財団法人ECO village SHELTER project
福島在住の親子(8組30人規模)を対象に開催する保養キャンプの食材費、交通費、会場費など。森の中での自然体験・参加者交流を通じて、ほっと一息ついてもらう。秋に1~2回、1泊2日または2泊3日で予定。
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