ショウガ根茎腐敗病 北海道で新たに発生 北海道病害虫防除所2021年9月3日
北海道病害虫防除所は、ショウガ根茎腐敗病の発生を道内で確認。これを受け、9月2日に病害虫発生予察特殊報第3号を発令した。
ショウガ根茎腐敗病が発生した株(左)、組織内に形成された卵胞子(写真提供:北海道病害虫防除所)
6月下旬、空知地方のハウス栽培しょうがに、地際部が水浸状に褐変し、茎が枯れ上がる症状が発見された(写真1)。褐変した組織を検鏡したところ、組織内部に卵胞子の形成を確認した。(写真2)。中央農業試験場で、罹病部から病原菌の分離を行った結果、PDA平板上に無核で白色の菌糸を生じ、ピシウム属菌と考えられる糸状菌が分離。分離菌の形態的特徴と塩基配列解析の結果、同病原菌はショウガ根茎腐敗病菌と同定された。
ショウガ根茎腐敗病は、糸状菌の一種ピシウム・ミリオタイラムによって引き起こされる土壌伝染性病害。感染したしょうがは、茎では地際部に水浸状の病斑を生じ、のちに淡褐色に変色する。葉は下葉から黄化するが、葉は開いたままで立枯症状となる。病勢の進展が激しい場合は、地際部が軟化腐敗して倒伏。塊茎には、初め淡褐色のちに褐色の陥没病斑を生じる。高温と湿潤な条件を好むため、地温が15~20℃以上になり、排水不良地点など水が溜まりやすい場所で発生する。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇健全な種塊茎を使用する。
〇排水対策を行う。
〇早期発見に努め、発見した場合は発生株とその周辺株も除去し、波板で仕切るなど水の移動による伝染を防止する。
〇薬剤の土壌灌注を行い、二次感染を防ぐ。
〇発生ほ場では連作を避け、しょうがを3年以上作付けしない。
〇発生ほ場では次作を行う前に土壌消毒を行う。
〇機械類や長靴等による土壌の移動に注意し、作業終了後にはこれらの洗浄を行う。
すみ
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】果樹類にチュウゴクアミガサハゴロモ 農作物への被害に注意 愛知県2025年11月5日 -
農林水産物・食品の輸出額 1兆2000億円 1-9月 15.1%増2025年11月5日 -
米生産 現場は離農増を懸念 経営環境の安定化が急務 食糧部会2025年11月5日 -
コシヒカリ5kg5421円に 新米出回り「高値」拍車 10月の東京区部2025年11月5日 -
「愛ある農政」を求めて【小松泰信・地方の眼力】2025年11月5日 -
【異業種から見た農業・地域の課題】小さい農家も含めて守る発想が大事 地方創生は人材から 元日本生命・坂本博氏に聞く2025年11月5日 -
11月15日の農協研究会開催迫る 「准組合員問題にどう向き合うか」 参加者を募集2025年11月5日 -
JA貯金残高 107兆2325億円 9月末 農林中金2025年11月5日 -
ジビエを食べたい!買いたい!「全国ジビエフェア」開催 農水省2025年11月5日 -
鳥取県産梨「王秋フェア」 直営飲食店舗で11日から開催 JA全農2025年11月5日 -
宮崎県産ピーマン「グリーンザウルス」×【推しの子】コラボパッケージで販売開始 JAみやざき2025年11月5日 -
JAよこすか葉山の直売所から直送「すかなごっそ 季節の野菜セット」販売中 JAタウン2025年11月5日 -
【人事異動】日本製紙(12月1日付)2025年11月5日 -
相鉄沿線で街なか装飾追加、JR原宿駅で大規模屋外広告 2027年国際園芸博覧会協会2025年11月5日 -
第1回「リサイクルテック ジャパン」に出展 サタケ2025年11月5日 -
農業機械の新製品3機種を発表 2026年より順次発売 クボタ2025年11月5日 -
佐賀県太良町と包括連携協定を締結 タイミー2025年11月5日 -
「第66回下郷農協まつり」に出展 グリーンコープ生協おおいた2025年11月5日 -
「横浜地産地消月間キャンペーン」はっしーおすすめ賞品も 横浜市2025年11月5日 -
未来のアグリ「クマ対策支援チーム」を創設2025年11月5日


































