秋川牧園・ゆめファーム「未来につながる持続可能な農業推進コンクール」中四国農政局長賞を受賞2023年7月19日
秋川牧園(山口市)の野菜生産を担う連結子会社、株式会社ゆめファームは、「令和4年中四国地区未来につながる持続可能な農業推進コンクール」の有機農業・環境保全型農業部門において中四国農政局長賞を受賞した。
村田洋農場長とゆめファームメンバー
ゆめファームは、2009年に秋川牧園の事業の一つである「個人会員への食材宅配」で届ける野菜を生産することを目的に、連結子会社として設立。畜産業を営む秋川牧園ならではの安心安全でサステナブルな生産を続けてきたことが、今回の受賞につながった。
ゆめファームの野菜作りは化学肥料や農薬を使わず、肥料は秋川牧園の養鶏・酪農で発生した畜糞を発酵させた畜糞堆肥を使用。
畜糞は、そのままでは肥料として活用できないが、ゆめファームでは、社内にある自前の堆肥舎で時間と手間をかけて発酵させ、良質な畜糞堆肥にして活用することで化学肥料に頼らず、循環型の有機野菜作りを確立している。また、露地栽培がメインで、14棟あるハウスも加温せず、自然の気候に合わせた野菜作りを行っている。露地栽培や加温しない野菜作りは、化石燃料を使うこともなく、CO2の排出も抑えられている。
自社の鶏糞堆肥を畑にまいて肥料として活用
ゆめファームの野菜生産は、秋川牧園の宅配会員のニーズに合わせたさまざまな種類・品ぞろえが年間を通じて必要であることから、安定的に多品目の有機野菜を生産するため、自社で苗をそだてる苗テラス(人口光閉鎖型苗生産システム)を導入。現在、年間50品目以上の野菜をゆめファームだけで生産している。
苗テラス(人口ヒカリ閉鎖型苗生産システム)
きゅうりやじゃがいも、たまねぎなどの定番野菜だけでなく、スーパーでは買えないめずらしい野菜も届けようと、壬生菜、日野菜などの伝統野菜も栽培。近年では、小麦やごま、こんにゃく芋などの加工原料となる作物も栽培し、原料から農薬や化学肥料を使わずに栽培した小麦粉や洗いごま、こんにゃくの販売を実現している。
農産物を通じた地域連携で"サステナブル"を実現
ゆめファームは、地域の伝統産業の継承に貢献。山口県の岩国地区で古くから続く漬物「阿品たくわん」が、生産者の高齢化による生産者不足から、原料調達が困難になってきたという相談を受け、大根2万本の生産と寒干し、漬け込み作業の手伝いを引き受けている。また、令和4年度はホップを生産し、山口市内の地ビールメーカーと山口市産ホップと県産大麦を使ったビールを製品化。地域経済の活性化と新たな価値の創造につなげている。
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