【注意報】イネいもち病 県内全域で多発のおそれ 山口県2023年7月20日
山口県病害虫防除所は、イネいもち病(葉いもち、穂いもち)が県内全域で多発のおそれがあるとして、7月19日に令和5年度病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
葉いもちの発生株(写真提供:山口県病害虫防除所)
7月10日~12日の巡回調査において、葉いもちの発生ほ場率は21.7%(平年7.5%)、発病度は1.3(平年0.7)で過去10年間で令和4年度に次いで多かった。葉いもちの発生は、7月中旬に急激に増加した。
福岡管区気象台が7月14日に発表した1か月予報によると、気温は高く、降水量、日照はほぼ平年並の見込みで、葉いもちの上位葉への進展や穂いもちの発生が懸念される。
葉いもちの病斑。急性型停滞型、穂首いもち(穂首が褐変)(写真提供:山口県病害虫防除所)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇上位葉まで病斑が進展している場合や急性型(浸潤型)病斑を認めた場合は、治療効果のある、ブラシン剤、トライ剤、コラトップ剤等で直ちに防除を行う。
〇穂への感染を抑えるため、液剤又は粉剤を使用して出穂前(穂ばらみ後期)と穂揃期の2回の防除を必ず行う。粒剤を使用する場合は出穂前に行う。
〇防除後も発生の拡大が認められる場合は、追加防除を行う。
〇防除薬剤は農作物病害虫・雑草防除指導基準を参考にする。
防除上注意すべき事項
〇箱施用剤を使用したほ場であってもほ場をよく見回り、同病の発生が認められた場合は防除を実施する。
〇降雨が続く場合の薬剤散布は雨の合間に実施する。その場合、散布後3~4時間は降雨がないことが望ましい。
〇粒剤は剤により使用時期が異なるので注意する。
〇薬剤散布の際は農薬使用基準を遵守し、周辺作物への飛散を防止するよう十分注意する。
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