芋焼酎造りの原点 霧島さつまいも種苗生産センター「イモテラス」稼働開始 霧島酒造2023年10月23日
霧島酒造(宮崎県都城市)が1月から建設を進めてきた、甘藷種苗生産施設が『霧島さつまいも種苗生産センター「イモテラス」』として竣工し、9月25日から稼働開始。芋焼酎造りの原点であるさつまいもづくりから基盤を固めるとともに、持続可能な焼酎造りに向けて、新商品開発のきっかけとなる品種改良を含めたさつまいもの研究開発を推進する。
霧島さつまいも種苗生産センター「イモテラス」施設外観
同施設の愛称「イモテラス」は、日本書紀などに太陽神として登場する天照大神(アマテラスオオミカミ)のようにさつまいもの未来を照らす明るい存在になってほしいという想いが込められている。また、太陽のように輝くさつまいもと力強く育つさつまいも苗をイメージした施設ロゴで、明るい未来への想いを表現した。
育苗ハウス内部
「イモテラス」は、種苗の段階における「サツマイモ基腐病」の拡大防止のほか、さつまいもの研究開発を目的とした施設。菌やウイルスが検出されないさつまいもの茎頂を切り出して培養した苗(茎頂培養苗)を育成し、健全なさつまいも苗を生産農家へ供給する。
同社は2022年4月、基腐病対策・支援を行う特設チームを立ち上げ、生産農家とともに基腐病対策を強化。基腐病の発生率を最小限に抑えられるよう努め、昨年度を上回る量のさつまいもを確保できるよう、生産農家と基腐病対策に関する積極的な情報交換を行っている。
施設のロゴ
同施設では、健全な苗の育成・供給基腐病に限らず、病害発生リスクの少ない健全なさつまいも苗を生産農家へ供給するため、菌やウイルスが検出されない茎頂培養苗を育成。供給品種は、これまでの「黄金千貫(コガネセンガン)」に加え、基腐病の抵抗性が高い品種「みちしずく」などを予定。
同施設内にある茎頂培養苗の生育状況は順調で、予定通り11月から約2万5000本の健全な苗(ポット苗)の供給を開始。その後、2024年3月には約175万本の切り苗の供給を計画している。
同社は施設の稼働を通してさつまいもの生産体制を強化し、休売している芋焼酎の「黒霧島」と「白霧島」の一部商品の販売再開を目指す。
重要な記事
最新の記事
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(1)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(2)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(3)2025年9月18日
-
【JA全農の若い力】家畜衛生研究所(3)病気や環境幅広く クリニック西日本分室 小川哲郎さん2025年9月18日
-
【全中・経営ビジョンセミナー】伝統産業「熊野筆」と広島県信用組合に学ぶ 協同組織と地域金融機関の連携2025年9月18日
-
【石破首相退陣に思う】米増産は評価 国のテコ入れで農業守れ 参政党代表 神谷宗幣参議院議員2025年9月18日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】協同組合は生産者と消費者と国民全体を守る~農協人は原点に立ち返って踏ん張ろう2025年9月18日
-
「ひとめぼれ」3万1000円に 全農みやぎが追加払い オファーに応え集荷するため2025年9月18日
-
アケビの皮・間引き野菜・オカヒジキ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第356回2025年9月18日
-
石川佳純の卓球教室「47都道府県サンクスツアー」三重県で開催 JA全農2025年9月18日
-
秋の交通安全キャンペーンを開始 FANTASTICS 八木勇征さん主演の新CM放映 特設サイトも公開 JA共済連2025年9月18日
-
西郷倉庫で25年産米入庫始まる JA鶴岡2025年9月18日
-
「いざ土づくり!美味しい富山を届けよう!」秋の土づくり運動を推進 富山県JAグループ2025年9月18日
-
日本初・民間主導の再突入衛星「あおば」打ち上げ事業を支援 JA三井リース2025年9月18日
-
ドトールコーヒー監修アイスバー「ドトール キャラメルカフェラテ」新発売 協同乳業2025年9月18日
-
「らくのうプチマルシェ」28日に新宿で開催 全酪連2025年9月18日
-
埼玉県「スマート農業技術実演・展示会」参加者を募集2025年9月18日
-
「AGRI WEEK in F VILLAGE 2025」に協賛 食と農業を学ぶ秋の祭典 クボタ2025年9月18日
-
農家向け生成AI活用支援サービス「農業AI顧問」提供開始 農情人2025年9月18日
-
段ボール、堆肥、苗で不耕起栽培「ノーディグ菜園」を普及 日本ノーディグ協会2025年9月18日