【特殊報】ミョウガ葉鞘褐色腐敗病 県内のミョウガで初めて確認 高知県2024年10月2日
高知県病害虫防除所は、ミョウガ葉鞘褐色腐敗病(仮称)(病原菌名:Musidium stromaticum)の発生を県内のミョウガ圃場で初めて確認。これを受けて、10月2日に令和6年度病害虫発生予察特殊報第2号を発表した。
写真1:葉鞘の褐変腐敗症状。初めに株元付近の葉鞘が褐変(左)、その後葉鞘内部に褐変症状が進行し(中)、最後には枯死する。(提供:高知県病害虫防除所)
高知県病害虫防除所によると、以前から高知県内の複数の施設ミョウガほ場で発生が見られていた葉鞘が褐変し、その後徐々に葉鞘内部に腐敗が進行する障害(写真1)について、令和5年度に高知県農業技術センターで菌の分離、接種および同定を行ったところ、糸状菌の一種であるMusidiumstromaticumによる病害であることが確認された。なお、同菌による病害は、これまでにショウガ褐色しみ病の発生が報告されているが、ミョウガでの報告はない。
病徴としては、初めに葉鞘が褐変し、その後徐々に葉鞘内部に向けて腐敗が進行してひどい場合には枯死する。種根茎の芽出し処理時に新芽での発病が確認されている(写真2)ことから、罹病根茎が伝染源の一つであると考えられる。なお、これまでに花穂での発生は確認されていない。
写真2:新芽の褐変腐敗症状(左)と健全な芽(提供:高知県病害虫防除所)
この菌の生育は10~35℃で認められ、生育適温は25~27℃付近だが、18℃、25℃、30℃の恒温条件で実施した接種試験では18℃で最も発病率が高かった。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇種根茎には病徴のないものを使用する。
〇現在、ミョウガ葉鞘褐色腐敗病に対する登録農薬はない(10月1日時点)が、植物防疫法第29条第1項に基づく措置として、当面の間、表に記載された農薬による防除を行うことができる。
なお、植物防疫法第29条第1項に基づく措置が終了した際には文書および高知県病害虫防除所ホームページ等で発表する。
重要な記事
最新の記事
-
【JA全農の若い力】家畜衛生研究所(3)病気や環境幅広く クリニック西日本分室 小川哲郎さん2025年9月18日
-
【石破首相退陣に思う】米増産は評価 国のテコ入れで農業守れ 参政党代表 神谷宗幣参議院議員2025年9月18日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】協同組合は生産者と消費者と国民全体を守る~農協人は原点に立ち返って踏ん張ろう2025年9月18日
-
「ひとめぼれ」3万1000円に 全農みやぎが追加払い オファーに応え集荷するため2025年9月18日
-
アケビの皮・間引き野菜・オカヒジキ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第356回2025年9月18日
-
石川佳純の卓球教室「47都道府県サンクスツアー」三重県で開催 JA全農2025年9月18日
-
秋の交通安全キャンペーンを開始 FANTASTICS 八木勇征さん主演の新CM放映 特設サイトも公開 JA共済連2025年9月18日
-
西郷倉庫で25年産米入庫始まる JA鶴岡2025年9月18日
-
日本初・民間主導の再突入衛星「あおば」打ち上げ事業を支援 JA三井リース2025年9月18日
-
ドトールコーヒー監修アイスバー「ドトール キャラメルカフェラテ」新発売 協同乳業2025年9月18日
-
「らくのうプチマルシェ」28日に新宿で開催 全酪連2025年9月18日
-
埼玉県「スマート農業技術実演・展示会」参加者を募集2025年9月18日
-
「AGRI WEEK in F VILLAGE 2025」に協賛 食と農業を学ぶ秋の祭典 クボタ2025年9月18日
-
農家向け生成AI活用支援サービス「農業AI顧問」提供開始 農情人2025年9月18日
-
段ボール、堆肥、苗で不耕起栽培「ノーディグ菜園」を普及 日本ノーディグ協会2025年9月18日
-
深作農園「日本でいちばん大切にしたい会社」で「審査委員会特別賞」受賞2025年9月18日
-
果実のフードロス削減と農家支援「キリン 氷結mottainai キウイのたまご」セブン‐イレブン限定で新発売2025年9月18日
-
グローバル・インフラ・マネジメントからシリーズB資金調達 AGRIST2025年9月18日
-
利用者が講師に オンラインで「手前みそお披露目会」開催 パルシステム東京2025年9月18日
-
福島県に「コメリハード&グリーン船引店」10月1日に新規開店2025年9月18日