安定化尿素肥料による温室効果ガス排出削減を検証 登録に成功 BASF×雲天化2025年7月10日
BASFと中国の肥料メーカーである雲南雲天化股份有限公司は、安定化尿素肥料の使用による温室効果ガス排出削減の検証と登録に成功した。
両社は、中国において、BASFのウレアーゼ阻害剤「Limus®」を含む雲天化の安定化尿素肥料の使用によるCO2換算排出量(CO2e)の削減を検証するためのパイロットプロジェクトを開始。パイロットでは、「Limus®」処理肥料を使った場合、未処理肥料と比較して約4万6584トンのCO2e排出量を削減できたことを確認した。
この推定値は、パイロット期間中における雲天化の「Limus®」安定化尿素の販売量に基づいており、この結果は、中国における気候変動に配慮した農業の取り組みに貢献するとともに、世界的な展開の可能性を示す成功事例となった。
尿素肥料に含まれる窒素の約15%はアンモニアとして大気中に放出され、大気質や生物多様性に悪影響を及ぼす。また、窒素は一酸化二窒素として温室効果ガスとなり、大気中に放出される。環境への悪影響だけでなく、作物が最も必要とする時期に利用可能な窒素が減少するため、農業者は経済的損失や収量・品質の低下など影響も受ける。
同プロジェクトにより、尿素肥料にLimus®ウレアーゼ阻害剤を施用することで尿素が安定化し、未処理の標準肥料に比べてアンモニアと一酸化二窒素の放出を抑えられることが実証された。雲天化は気候変動に配慮した農業の取り組みの一環として、農業者、流通業者、小売業者向けに現地で実証試験を実施。安定化尿素のこれらの利点を紹介している。
同プロジェクトは、国際規格であるISO 14064に基づき、独立した監査機関により検証。温室効果ガスのインベントリ作成および報告にISO 14064規格を適用し、温室効果ガスの削減または除去を目的とするプロジェクトを掲載する公開データベース「GHG CleanProjects® Registry」に登録された。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】ピーマンにアザミウマ類 県内全域で多発のおそれ 大分県2025年7月10日
-
【注意報】トマト、ミニトマトに「トマトキバガ」県内全域で多発のおそれ 大分県2025年7月10日
-
【注意報】イネカメムシ 県内全域で多発のおそれ 埼玉県2025年7月10日
-
【特殊報】メロンにCABYV 県内で初めて確認 茨城県2025年7月10日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】コメ増産こそが自給率を向上させる~輸入小麦をコメで代替すれば49%2025年7月10日
-
【第46回農協人文化賞】地道な努力 必ず成果 経済事業部門・愛知県経済連会長 平野和実氏2025年7月10日
-
【第46回農協人文化賞】全ては組合員のため 経済事業部門・宮崎県農協副組合長 平島善範氏2025年7月10日
-
ジネンジョとナガイモ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第348回2025年7月10日
-
【2025国際協同組合年】SDGsと協同組合 連続シンポジウム第4回2025年7月10日
-
備蓄米 コンビニの7割で販売を確認 7月9日時点 農水省調査2025年7月10日
-
【人事異動】農水省(7月11日付)2025年7月10日
-
水稲の斑点米カメムシ類 多発に注意 令和7年度病害虫発生予報第4号 農水省2025年7月10日
-
【JA人事】JA加賀(石川県)新組合長に道田肇氏(6月21日)2025年7月10日
-
【JA人事】JA新みやぎ(宮城)新組合長に小野寺克己氏(6月27日)2025年7月10日
-
「田んぼの生きもの調査」神奈川県伊勢原市で開催 JA全農2025年7月10日
-
「米流通に関するファクトブック」公開 米の生産・流通など解説 JA全農2025年7月10日
-
「おかやま和牛肉」一頭買い「和牛焼肉 岡山そだち」ディナーメニューをリニューアル JA全農2025年7月10日
-
本日10日は魚の日「呼子のお刺身いか」など150商品を特別価格で販売 JAタウン2025年7月10日
-
転炉スラグ肥料がイネの発芽・発根・出芽を促進 農研機構2025年7月10日
-
適用拡大情報 殺菌剤「日曹ムッシュボルドーDF」 日本曹達2025年7月10日