日本農業遺産に認定「丹波黒大豆」まもなく出荷最盛期 兵庫県丹波篠山市2023年12月6日
兵庫県丹波篠山市では、おせち料理に使われる特産品「丹波黒大豆」の収穫・出荷がまもなくピークを迎える。丹波篠山市が発祥の黒大豆「丹波黒」は、日本農業遺産に認定された逸品。粒が大きく、煮ても皮が破れにくいことで知られており、お正月の煮豆用に全国へ出荷している。
日本農業遺産に認定された「丹波黒大豆」
盆地特有の寒暖差のある気候で栽培される「丹波黒大豆」は、世界一と言われる粒の大きさをはじめ、ふっくら・もっちりした口当たりの良さが特徴で、およそ2500軒の農家が生産。その歴史は江戸時代にまで遡り、幕府や宮中への献上品としても重宝されてきた。
市内では12月に入り収穫・出荷作業の最盛期を迎え、乾燥して茶色くなった株を大型のはさみを使って刈り取る作業が市内各所で行われている。刈り取った黒大豆は、しばらく畑で乾燥させて、専用の機械で粒を取り出したあと選別して出荷される。
今年は、夏場の猛暑と少雨の影響で生育に少し遅れがあったが、ここ最近の冷え込みで熟成が進み、例年どおり甘みの強い、大粒の黒大豆が収穫されている。収穫は12月下旬まで続き、正月のおせち料理に欠かせない食材として全国に出荷される。
「丹波篠山の黒大豆栽培」は、令和3年に農林水産省の「日本農業遺産」に認定。村ぐるみで生産に取り組んだり、大きく丸いものを選別して育てることを繰り返したり、江戸時代300年以上前から行われてきた独自の伝統的な農法を今も受け継いでいる。一般的な黒大豆は開花から成熟するまで約70日かかるのに対し、丹波黒は約100日と長く、30日近くも多く養分を蓄積しながら成熟し、粒が大きく成長。その分、栽培に多くの手間と時間が必要なことから「苦労豆」とも呼ばれている。
江戸時代から続く独自の伝統的な農法を受け継いで栽培
また、「丹波黒」は丹波篠山市に古くから伝わる在来種で、丹波篠山市以外で作られても「丹波黒大豆」と呼ばれることがある。その人気の高さから、丹波篠山市以外の地域でも丹波黒を栽培されることが増えているが、丹波黒発祥の地で、日本一の生産量と品質を誇る兵庫県丹波篠山市の黒大豆こそが「ほんまもん」といえる。
丹波篠山の「黒大豆」は、兵庫県丹波篠山市へのふるさと納税の返礼品としても多数出品されており、寄付金は、黒大豆の生産振興をはじめとする「農の都としての農業振興に関する事業」などに活用される。
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