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2014.07.09 
需要の見極めが課題 米をめぐる情勢一覧へ

 販売不振のなかで米の需給が緩和基調となり、民間在庫量はこの10年間で最大水準が想定され今後の米需給が懸念される。飼料用米や加工用米など主食用以外の拡大が課題だ。最近の米をめぐる情勢とJAグループの課題をまとめた。

◆販売不振で在庫増
 
 JAグループによる6月までのまとめでは、25年産米の最終集荷見込みはJA集荷は366万tで前年比100%だが、連合会集荷は289万tと同103%と2年連続の増加が見込まれている。
 しかし、販売状況は芳しくない。4月末時点の連合会出荷米の販売状況は契約数量で前年比72%の164万t。販売数量は同83%の109万tと前年の大幅に下回っている。 農水省発表による5月末の契約・販売状況によると全国ベースの契約比率は79%、販売比率は53%となっている。全国段階の民間在庫(出荷段階+販売段階)は224万tと前年より34万t多い。在庫米のうち1年古米の24年産が10万tある。農水省の米の基本指針では6月末の民間在庫量を255万tと見込んでいる。25年6月末は224万t、24年同は180万tとなっており、255万tは過去10年間で最大の水準だ。
 米卸業者は24年産米の消化を優先していることや、消費低迷のなかで需給が過剰基調のため出来秋以降、当用買いに徹している状況にある。5月の相対取引価格は1万4467円/60kgで前年比▲1925円で23年産同時期価格(1万5412円)も下回っている。
 こうしたなか4月に米穀機構(米穀安定供給確保支援機構)は販売の見通しが立たなくなった主食用米35万t程度を買い上げ、需要がある加工用、飼料用などに販売することを決定した。買い入れの対象となるのは計画生産に参加した25年産米で集荷円滑化対策の加入実績がある農業者など。これをふまえてJAグループでは数量を取りまとめて米穀機構の買い入れに対応する予定になっている。
 しかし、JAグループは10月までの販売状況が前年と同程度か90%程度だと仮定すると、米穀機構への売渡しを行っても10月末には19万〜29万t程度が持ち越し在庫になる可能性があるとしている。このため持ち越し米を発生させないよう販売価格の水準を見極めて実需者を特定した契約販売や、業務用向けをターゲットにした徹底した販売推進をすることにしている。

 

◆飼料用米の拡大を

 一方、26年産の主食用米の作付け面積は148万haと推計されている。前年から4万ha減少するが、765万tの生産数量目標に対しては3.6万haの過剰作付けとなる見込みだ。平年作でも19万t程度の供給過剰となる見込みとなっている。このため25年産より26万tを削減する生産数量目標を達成するには、主食用米をさらに10万t程度削減する必要があるという。
 こうした状況の要因についてJAグループとして認識を共有しておく必要がある。
 政府備蓄米は買い入れ予定数量25万tの全量が落札した。しかし、昨年に比べて純増分は7万tに過ぎない。また、加工用米は産地での生産ニーズが集中して需給が緩和、買い手市場となって業者から値下げ圧力がかかるなど、今後、地域流通分も含めた全量の最終結びつけが課題となるという。 そのため需要に見合った加工用米の作付けになっているか、早期に見極める必要があるとしている。
 主食用米の生産を抑制するかわりに他用途利用を大きく推進しようとしているのが飼料用米だが、米政策の急激な転換もあって26年産では様子見として取り組みが不足しているのが実態だという。 これが目標達成を難しくしている要因のひとつだが、農水省は主食用米として作付けた水稲を飼料用に転換する申請を7月末まで可能としている。そのため出来秋以降の主食用米の需給環境の見通しをふまえ、これからも飼料用米生産の確保・拡大に努めることも課題だ。 また、飼料用米生産を推進していくために全国・ブロック・県の各段階で体制を整備し、意識の共有化と情報交換、流通体制整備等の課題の吸い上げなどを行政と連携して進めていくことも必要になる。
 JAグループは今後は用途別の需給均衡が重要になるとして、とくに飼料用米は、地域実態や作付け規模などをふまえた飼料用米を生産した場合の経営所得試算などを提示しながら、大規模経営体を中心に重点推進する方針だ。
 そのほか米の消費拡大対策もいうまでもなく重要で米穀機構など関係機関と連携して取り組みを検討していく。

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