新米・前年比1500円高で成約も2017年8月21日
関東の取引会
米の集荷業者と卸売業者らによる29年産新米取引では、昨年より1俵あたり1200円~1600円程度高い価格で取引きが成立した。本紙の取材で明らかになった。
8月18日、全国各地の関係業者が集まり恒例の新米取引会が千葉市で行われた(千葉穀類連絡協議会新米取引会)。
総成約数量は昨年の2万1874俵を上回る2万2705俵だった。
取引されたのは千葉県産のふさこがね、ふさおとめ、コシヒカリと茨城県産のコシヒカリ、あきたこまち、埼玉県産の彩のかがやきなど、関東の新米。
関係者によると、長雨による収穫の遅れや倒伏などを懸念し、当初予想より1俵200円~300円高い価格で成約した。
昨年の同取引会の価格と比較すると1俵あたり1200円以上の上昇となった。たとえば千葉ふさおとめは昨年は1万2200円で成約したが、今年は1万3750円と1550円も上がった。
千葉コシヒカリ1等は「9月中渡し、置場」で1万4200円で成約。昨年は同条件で1万2600円だったことから1600円も上昇したことになる。茨城コシヒカリも同値で成約している。
29年産千葉コシヒカリの相対取引価格は1万4000円と提示されているが、関係業者間取引きではそれよりも高値で新米の確保に動いたかっこうとなっている。関係者によると産地と大規模需要者との結びつきが強まるなか、中小卸業者はスポット取引で玉を確保するようになっており、そこに長雨など作柄懸念から新米の手当てを急ぐ動きが顕著になってきたという。仕入れ値の高騰による経営への影響を懸念する声もある。
(上の表をクリックするとPDFファイルが開きます)
・米生産・流通最前線2017】30年産問題ーどんなコメ「需要」に応えるのか?(17.08.07)
・農家1戸あたりコメ在庫量 前年並の531kg(17.07.31)
・【コメ先物の本上場】 自民部会は反対・先送り論(17.07.21)
・コメの4月末民間在庫 前年比5万t減の213万t(17.05.31)
・【米生産・流通最前線2017】コメ業界 地殻変動は確実(17.04.19)
重要な記事
最新の記事
-
米の作況指数の公表廃止 実態にあった収量把握へ 小泉農相表明2025年6月16日
-
【農協時論】米騒動の始末 "瑞穂の国"守る情報発信不可欠 今尾和實・協同組合懇話会委員(前代表)2025年6月16日
-
全農 備蓄米 出荷済み16万5000t 進度率56%2025年6月16日
-
「農村破壊の政治、転換を」 新潟で「百姓一揆」デモ 雨ついて農家ら220人2025年6月16日
-
つながる!消費者と生産者 7月21日、浜松で「令和の百姓一揆」 トラクターで行進2025年6月16日
-
【人事異動】農水省(6月16日付)2025年6月16日
-
3-R循環野菜、広島県産野菜のマルシェでプレゼント 第3回ひろしまの旬を楽しむ野菜市~ベジミル測定~ JA全農ひろしま2025年6月16日
-
秋田県産青果物をPRする令和7年度「あきたフレッシュ大使」3人が決定 JA全農あきた2025年6月16日
-
JA全農ひろしまと広島大学の共同研究 田植え直後のメタンガス排出量調査を実施2025年6月16日
-
生協ひろしま×JA全農ひろしま 協働の米づくり活動、三原市高坂町で田植え2025年6月16日
-
JA職員のフードドライブ活動で(一社)フードバンクあきたに寄贈 JA全農あきた2025年6月16日
-
【地域を診る】「平成の大合併」の傷跡深く 過疎化進み自治体弱体化 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年6月16日
-
いちじく「博多とよみつひめ」特別価格で予約受付中 JAタウン2025年6月16日
-
日本生協連とコープ共済連がともに初の女性トップ、新井新会長と笹川新理事長を選任2025年6月16日
-
【役員人事】日本コープ共済生活協同組合連合会 新理事長に笹川博子氏(6月13日付)2025年6月16日
-
【役員人事】2027年国際園芸博覧会協会 新会長に筒井義信氏(6月18日付)2025年6月16日
-
農業分野で世界初のJCMクレジット発行へ前進 ヤンマー2025年6月16日
-
(一社)日本植物防疫協会 第14回総会開く2025年6月16日
-
農業にインパクト投資を アンドパブリックと実証実験で提携 AGRIST2025年6月16日
-
鳥取・道の駅ほうじょう「2025大大大スイカフェスティバル」22日まで開催中2025年6月16日