「稲作革命」の要に 比・レイテ島で精米施設が始動 サタケ2019年7月22日
(株)サタケが、フィリピンで稲作に関わる幅広い施策を行うチェン・イー社から受注した精米施設が7月5日、本格稼働を始めた。
フィリピン レイテ島最大級のチェン・イー社の精米施設
チェン・イー社が建設したのは、フィリピン中部のレイテ島タクロバン市近郊に処理能力30tの乾燥機10台と毎時7tの精米加工ラインを持つ精米加工施設。サタケは、半世紀にわたって同国へ穀物加工機器を供給してきたことから、その実績と、高品質な米に加工する技術力が評価され、今回の受注となった。
稲作はレイテ島の主要産業だが、生産工程のほぼ全てを人力に頼るなど生産効率が悪く、全国平均より低い農民の所得向上が課題となっている。また、 2013年の台風30号で農業も甚大な被害を受け、大規模な復興支援が求められていた。
サタケ製の精米施設は、6月1日に竣工し、7月5日の開所式にはフィリピンのドゥテルテ大統領も出席。稼働した精米施設は稲作効率化の中心に位置づけられている。
精米の施設
チェン・イー社代表のパトリック・レヌッチ氏は、「困窮するレイテ島の農民を支援するには、稲作の抜本的な改革が必要だ。この東南アジアで最新鋭の精米施設を活用し、同島最大の米生産者となる我々が効率的に生産性を上げていく」と話した。
チェン・イー社は、フランスで印刷業を営んでいたパトリック・レヌッチ氏と、香港などで不動産・投資会社を経営していたフィリピン出身の妻レイチェル氏が、同島の稲作支援を企図して 2018 年に設立。機械化と自動化で稲作の効率を上げると同時に品質の高い米を生産する、「Rice Revolution(稲作革命)」をかかげて農民の所得向上を図っている。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日
-
キウイブラザーズ新CM「ラクに栄養アゲリシャス」篇公開 ゼスプリ2025年4月30日
-
インドの綿農家と子どもたちを支援「PEACE BY PEACE COTTON PROJECT」に協賛 日本生協連2025年4月30日