「特A」は42点に減少 西日本で「きぬむすめ」健闘 令和3年産 米の食味ランキング2022年3月2日
(一財)日本穀物検定協会は3月2日、令和3年産米の食味ランキングを公表した。最上級の特Aにランクされたのは42産地品種(2年産は53)で、前回より11減少した(ただし、2年産で特Aを取得した4つの産地品種は地区変更などで今回は対象外)。これについて同協会は「関東周辺で特Aの減少がみられ、8月半ば以降の登熟期の天候不順による影響は考えられるが、それが原因とまでは言いにくい」と話している。特Aは品種別にみると、「コシヒカリ」が13と最も多いが、次いで中国地方などで作付けが盛んな「きぬむすめ」が1つ増えて5つとなり、健闘が見られた。
令和3年産の米の食味ランキングの対象となったのは、前年より2つ減って152産地品種。このうち「特A」が42点(2年産は53)、「A」が88点(同77)、「A'」が22点(同24)となった。「B」と「B'」は2年産と同様、いずれも該当なしだった。
初めて特Aを取得したのは、京都(丹波)の「コシヒカリ」、京都(山城)の「ヒノヒカリ」、和歌山(県北)の「きぬむすめ」、島根の「きぬむすめ」、広島(南部)の「恋の予感」、大分(北部)の「つや姫」の6産地品種。
また、前回のAから特Aに移行したのは、栃木(県北)の「コシヒカリ」、千葉(県南)の「コシヒカリ」、新潟(岩船)の「コシヒカリ」、岐阜(美濃)の「コシヒカリ」、山口の「きぬむすめ」、熊本の「ヒノヒカリ」、大分(西部)の「ひとめぼれ」の6産地品種だった。
3年産米の全国の作況指数は101(2年産は99)、一等比率は83.1%(同80.1%)と大きく変わっていないが、関東や福島県、長野県で特Aの減少が目立つ結果となった。これについて同協会は「東北や西日本などでは前回とさほど変わらず、8月半ば以降の登熟期の天候不順による影響が考えられるが、それが原因とまでは言いにくい」と話している。
また、特Aの品種別にみた産地品種数は、「コシヒカリ」が13(2年産は16)、「きぬむすめ」が5(同4)、「つや姫」が4(同4)、「ヒノヒカリ」が4(同2)となり、「きぬむすめ」の健闘が目立った。これについて同協会は「初めて特Aを取得した産地品種でも『きぬむすめ』が目立っている。どの産地もおいしい米づくりに努力しているが、西日本での躍進につながっている」と述べた。
また、今回、新たに対象となった鳥取の「星空舞」と、熊本の「くまさんの輝き」は、いずれも「A」を取得した。
食味ランキングの対象産地品種は道府県の奨励品種であることや、作付面積が一定の基準を満たすなどで選定している。白飯の「外観・香り・味・粘り・硬さ・総合評価」の6項目について、複数産地コシヒカリのブレンド米を基準米とし、同協会が選抜、訓練した専門の食味評価員20名が評価する。基準米よりも特に良好なものを「特A」、良好なものを「A」、基準米とおおむね同等なものを「A'」、やや劣るを「B」、劣るを「B'」としている。
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