衆院農水委での質疑から④備蓄米は広く行き渡るのか 前原誠司・日本維新の会共同代表2025年5月30日
5月28日、衆議院農林水産委員会で小泉進次郎農相の所信に対する質疑が行われた。日本維新の会の前原誠司共同代表は、備蓄米の転売リスクや病院等への優先的交付、米価の今後などを質した。
「備蓄米は全国民に行き渡るのか」と小泉農相に問う前原誠司・日本維新の会共同代表
「小泉農相が抜本的に江藤前大臣のやり方を見直し、新たなやり方にチャレンジしているのは素晴らしいと思う」と述べ、前大臣時代のやり方のどこに問題があったかをめぐって質問。小泉農相が、江藤前農相の判断とそれを変更した経過を説明した。
転売リスクと防止策
その後前原共同代表は、「備蓄米は全国民に行き渡るのか。一部の人にいき、転売に回って高値をつけ、歪んだ形で市場に回る。こういう危険があるのではないか」と質問。小泉農相は「『転売をしないように』という条件を付した上での売り渡しにしたい」と答えた。
給食、病院、子ども食堂等に優先交付を
前原共同代表はさらに「全国民に行き渡るか。また、随意契約で安値で出すなら、学校給食とか病院、介護施設、子ども食堂といった配慮されるべきところに優先して渡すべきではないか」と質した。
小泉農相は、広く行き渡らせる策については「北海道から沖縄まで、同時同量で行き渡るということはないと思う。今回スピードを重視している。次の随意契約では町のお米屋さん、中小スーパーさんを対象に随意契約をすることで、できる限り多くの方に提供できる態勢を整えていきたい」と説明。配慮すべき先への交付については「学校給食への配慮は、今までの随意契約でも通知も含め記載している。フードバンクなどへの無償交付も行っている。ただ無償交付ができる範囲は法律上限定されている」と答えた。
米価は一元化していくか
「価格を下げるために放出するわけだが、米価は下がった形で一元化するのか」という前原共同代表の質問には、小泉農相は「ブランド米と古米、古古米、古古古米は、同じ価値があるものではないので、別の物を世の中に出している。ただ、なかったものを放出し、安く買いたい方に選択肢を増やしていくことで、結果、あまりにも高止まりしている4200円という米価が落ち着いていく。そういうマーケットの状況を作りたい」と説明した。
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