「蔵の街」の"商人道"に学ぶ 福島県喜多方市から(2)【全中・JA経営ビジョンセミナー】2024年4月10日
JA全中教育部は3月13、14の両日、福島県喜多方市でフィールドワークによるJA経営ビジョンセミナーを行った。「蔵のまち」喜多方のまちづくり、再生可能エネルギー自給をめざす会津電力㈱の施設などを視察し、次々と新しい事業に挑戦する合資会社・大和川酒造店会長の佐藤彌右衛門氏から地域を基盤にした企業のパーパス(存在意義)、リーダーシップのあり方などについて学び、ディスカッションした。今年度計画した最後のセミナーで、これまでの4回のセミナーを含め、各自がその成果・感想を述べた。
「蔵の街」の"商人道"に学ぶ 福島県喜多方市から(1)から続く
地域の課題を「自分ごと」に【セミナー参加者】

参加者の主な感想は次の通り。
◆JA経営は厳しくなり、これからは手数料収入だけでは経営が難しくなるだろう。既成概念にとらわれず、近隣JAと協力しあい、加工で農産物の付加価値を高め、直接販売を拡大するなどで事業収益の増大をめざしたい。
◆新しいJAファンや組合員のコア層のニーズや変化をよく調査・分析し、事業へ反映させることの大切さが分かった。支店協同活動を強め、より地域に根ざしたJAづくりを進めたい。
◆教育文化活動・組織活動・地域貢献活動を通じ、地域とともに発展していくための努力と工夫を、自分ごととして取り組める職場風土づくりが重要だ。役員として常に「誰のため」に事業するのかを意識した取り組みをしたい。
◆第2セッションの大日本報徳社の講話で尊徳思想の、それぞれ3分の1を自分のため、他者のため、社会のためという「推譲」に感銘を受けた。協同の心の尊さを、組合員をはじめ地域社会、そして社会全体に広めていくことが大切だと感じた。
◆第3セッションで豊橋商工信用組合の「ご縁は財産」は印象に残った。JAを中心に、地域課題を自分ごととしてイノベーションを起こすために、JA役職員、組合員、地域住民のみんなが協力し、人材を育てることが大事だと思った。
◆JAのパーパスは、組合員とともに安心して暮らせる豊かな地域社会を築くことにある。JAがあってよかった、なくてはならない存在だと組合員や地域の人から言われるJAをめざしたい。
◆JAの経営者として、①行政、商工会議所、商工会との連携②DXの活用③人財育成に取り組みたい。特に地域の豊かさと農業の持続可能性を守り育て、安心・安全な食の提供と地域活性化を図る。
◆第2セッションの報徳社と「やさいバス」の話は参考になった。JAでブランディングについて提案してみたい。改めて、組合員が主役であることを認識した。パーパスについては、JAレベルで組合員に積極的に声掛けし、JAの存在意義を伝えたい。
◆これまでのJA系統の仕組みにこだわらず、新しいビジネスモデルを考える必要がある。そのための人材育成が求められる。中山間地域の条件を生かし、環境に優しい農業をめざしたい。
◆高齢化で農地の荒廃が増えているが、これを防ぎJAの共販量を増やしたい。生産者が減り野菜の出荷量が減っている。このためJA職員にも、自宅で野菜を作ることを働きかけようと思っている。
【経営セミナーを終えて】
JA常勤役員を対象とした「JA経営ビジョンセミナー」、JA企画担当部課長を対象とした「ミライ協創プロジェクト」は、「JAの外の世界に学ぶ」「現場に学ぶ」「議論を通じて学ぶ」を旨に合宿研修を重ね、新たなビジョン、新規事業を創り上げる資質を磨くことが目的です。
研修目的にそった「手応え」がありましたが、何よりも受講生が毎回の研修を楽しみにして、参加していただけたことがうれしいです。その土地のB級グルメをさかなに杯を交わし、学生時代に戻ったような夜を徹した議論・交流というアナログ感が受けているようです。
研修ですから「ためになる」のが第一義ですが、「楽しい」「おいしい」も大切にしながら、令和6年度も運営してまいります。多くの皆様の受講をお待ちしています。(JA全中教育部次長・田村政司)
これまでのテーマとフィールドワーク先
事例それぞれ 現場にヒント
▼第1セッション=「協同組合による地域社会づくり」福祉クラブ生協(横浜市)▼第2セッション=「農業・農村に改革をもたらすDXにどう向き合うか」やさいバス(静岡・掛川市)▼第3セッション=「一般消費者へ開かれた市場へのチャレンジ」豊橋商工信用組合(愛知・豊橋市)▼第4セッション=地域貢献活動~地域の価値を高める企業経営を問う」(大里綜合管理㈱(千葉・大網白里市)▼第5セッション=「蔵のまち喜多方から地域の自立を問う」大和川酒造店(福島・喜多方市)
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