JAの活動:JA改革支援対策室 農協協会が新設
より確かな信頼関係を2016年7月7日
農協協会副会長松下雅雄
◆より確かな信頼関係を
いま全国の農協は、農業者の所得増大、農業生産の拡大、地域の活性化を実現するために、販売力の強化、生産資材価格のメリットを提供するなどを実施する「JA改革」に取り組んでいます。
日本の社会は、少子高齢化の時代を迎えて都市に人口が集中し、都市と地方の格差をどうするのか、そして「地方創生」にどう立ち向かうのか? など大きな問題を抱えています。さらにJAの営農経済事業をみれば、消費者・実需者ニーズや市場の状況も変わってきていますし、制度に頼る時代も終わりつつあります。
また、農協の経営も金融・共済だけに依存する時代ではなくなりつつあります。そうした環境変化の実態に謙虚に目を向け、これからの農業協同組合のあり方を考えることが、JAの自己改革で問われていることだと思います。
その自己改革を進め、10年先も地域の農協が元気で、農業だけではなく快適な地域社会づくり・活性化の中核としてあり続けるためには、「人づくり」が非常に大事だと思います。
「人づくり」には、農協経営を担い指導する役員の「役員力」と、それを受けて実際に仕事をする「職員力」が極めて重要です。「職員力」とは、組合員主体の運動を展開する企画能力の蓄積だと私は考えています。この職員力の質の向上なくして農協運動のレベルアップはありえないと確信しています。
そうした「人づくり」をするための教育として、「協同組合とは何か」や、農協がなぜ創立されたのか、また、その後今日までの先人の苦労を掘り起し歴史を知ることなどは大事です。
同時にそれとあわせて、組合員や地域住民の方々が、いま何を思い、農協に何を期待しているのかを正確に知り、それにどう応えていくのかを考えることが極めて大事になっているといえます。そのためには、農協の役職員一人ひとりの「コミュニケーション能力」をさらに高めていくことが必要ではないかと考えます。
地域農業の振興と生活協同体としての地域社会の確立に、いま農協は「存亡をかけて」取り組むべき時ではないでしょうか。いまは、農協の役職員の方々も苦しい時だと思いますが、いまが「転機の時代」と考え、この「自己改革」に取り組んでいただきたいと思います。そのためには、組合員や地域の人たちと意思疎通できる「コミュニケーション能力」をぜひ高めていただきたいと思います。
私たち農協協会は「JA改革はまったなし、JAづくりは人づくりから」と考え、農協役職員の方々のコミュニケーション能力を高めていただくための一助になればと、日本国内はもとより世界でも多くの実績をもつ「DiSC」(ディスク)の研修事業をはじめることにしました。
専門的な知識をもった経験豊かなトレーナーが、貴農協の役職員の方々のコミュニケーション能力を高め、農協と組合員・地域の人たちとの関係をいままで以上に信頼に満ちたものにすると確信しています。
【問い合わせ先】農協協会JA改革支援対策室TEL=03(3639)1121、E-mail=disc@jacom.or.jp
(写真)食と農を基軸に地域に根ざす協同組合を
(DiSC研修の関連記事)
・JA改革「待ったなし」 JAづくりは人づくりから (16.07.07)
・コミュニケーション研修を 農協協会がJA水戸で (16.05.27)
重要な記事
最新の記事
-
介護崩壊を食い止めよ【小松泰信・地方の眼力】2025年12月17日 -
米の相対取引価格下落 前月より565円下げ2025年12月17日 -
適用拡大情報 殺菌剤「日曹エトフィンフロアブル」、「ピシロックフロアブル」 日本曹達2025年12月17日 -
乗用全自動野菜移植機「PVDR200」を新発売 井関農機2025年12月17日 -
着色不良・日焼け・晩霜害 果樹の温暖化被害予測システムを開発 農研機構2025年12月17日 -
新規有効成分「シベンゾキサスルフィル」日本と韓国で農薬登録申請完了 日本農薬2025年12月17日 -
BASF「バスタポイントアプリ」が「minorasuポイントアプリ」にリニューアル2025年12月17日 -
林業スタートアップが社会的影響を可視化 インパクトレポート公開 森未来2025年12月17日 -
有明海産のり使用「堅ぶつ 焼のり味」期間限定発売 亀田製菓2025年12月17日 -
被災地で復旧支援する団体へ約767万円を寄付 こくみん共済 coop〈全労済〉2025年12月17日 -
全国各地の農家・多彩な品種 玄米サブスク「mybrown」リニューアル オーレック2025年12月17日 -
広島県廿日市市と包括連携協定を締結 タイミー2025年12月17日 -
「第3回旭物産のカット野菜を探せ恒例!冬のお宝探しキャンペーン」開催中 旭物産2025年12月17日 -
年末年始の産地を応援「配達休みに産まれた産直たまご」注文受付開始 パルシステム2025年12月17日 -
地産全消「野菜生活100宮崎月夜実グレープフルーツ&日向夏ミックス」新発売 カゴメ2025年12月17日 -
地域の有機資源循環を加速「汚泥肥料化パッケージ」提供開始 NTTビジネスソリューションズ2025年12月17日 -
旬のジビエを味わう「北海道エゾシカフェア」開催2025年12月17日 -
まるまるひがしにほん「魅力発見!地域ブランドフェスタ」開催 さいたま市2025年12月17日 -
ひきこもり当事者・経験者のリアル ショートドラマ公開 パルシステム連合会2025年12月17日 -
ジニア「プロフュージョン」に2品種追加 サカタのタネ2025年12月17日


































