JAの活動:第45回農協人文化賞
【第45回農協人文化賞 祝辞】危機を打破する道筋 農業・農村から示そう 農協人文化賞選考委員会 谷口信和委員長2024年8月8日
多年にわたり献身的に農協運動の発展などに寄与した功績者を表彰する第45回農協人文化賞の表彰式が8月6日開かれました。16人の受賞者への祝辞をいただきました。
農協人文化賞選考委員会
谷口信和委員長
わが家の壁に掲げられているぺシャワ―ル会の2024年カレンダーの9 月の箇所には「必要なのは思想ではなく、温かい人間的関心であった」というアフガニスタンで凶弾に倒れた「中村哲医師の言葉」が記されています。胸に染み入る名言です。
また、つい最近、涙とともに深い感動を覚えながら読んだ『協同の系譜』(日本農業新聞社)は第5章で「弱いものを支えるのが人間の義務であり、民主主義の精神であり、また協同の精神でもある」という基本理念を唱えて、生涯を農村医療・地域医療にささげた「農村医学の父 若月俊一」の足跡を佐久総合病院の歴史とともに振り返る玉著でした。私自身の生き方を問い直す貴重な手掛かりを与えてくれました。
そして、NHK朝ドラ「寅に翼」は今日的社会における各種の不平等の根本的な問題が男女間の不平等にあり、それが家族を形成する夫婦間の不平等として社会の奥深い土台に据えられ、再生産されていることを見事に明らかにしてくれています。これほど朝ドラで感動を受けながら日々学び続けていることはこれまでにない経験です。
さて、本年度の農協人文化賞は受賞者が実に多彩でした。これまでと同様の農協系統組織の役職員等に加えて、他の団体の役職員、在野の研究者にまで対象者が広がりました。また、女性枠にも1年間のブランクを経て、受賞者が現れました。さらに、推薦者の側にも現職国会議員、マスコミ関係者などの広範な方々が加わり、農協人文化賞がJA系統の枠に止まることなく、農業・農村振興・農業教育などに関わる多彩な人材の表彰事業に発展し、社会的な認知を受けていることが示されました。
この意味では本年度は農協人文化賞の事業において新たな地平が切り拓かれ、受賞者の皆さん方はそうした事業の共同参画者の地位を占めたといえます。また、選考委員会の委員にとっても意義深い事業成果が得られた年として深く脳裏に刻まれることでしょう。
ところで目を外に転じると、まず気候危機は底なし沼に落ち込みつつあり、事態は深刻です。昨年5 月から世界の月別平均気温は史上最高を更新し続けています。また、海面水温の上昇も全く同様で、とくに日本近海の上昇幅は世界最大となっています。
しかも、ウクライナ戦争の停戦実現が絶望的に遠ざかる一方、ガザ・イスラエル戦争も停戦機運がどんどん縮小し、戦争の広域化・長期化・残虐化が進行し、大量の砲弾使用を通じて気候危機を著しく助長しています。そして、世界は国家間・国家内諸階層間・諸民族間・諸宗派間の鋭い格差・対立・分断の亀裂がいっそう深まっています。
こうした状況の下にあって、悲しいかな食料・農業・農村基本法の改正は農業者・農村に確固とした明るい展望を示すことには成功していません。だからこそ、100年に一度という言葉が頻用される昨今の日本社会・経済・農業の未曽有の危機を乗り切るため、受賞者の皆さん方のこれまでの実践の成果を共有して、未来に向けた英知を搾りだし、継承するとともに、一層の磨きをかけることが求められています。今こそ、協同組合の出番です。
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