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2014.12.05 
JA改革は自己改革が基本 萬歳・全中会長一覧へ

 JA全中の萬歳章JA全中会長は12月4日の定例会見でJA改革に対する考えを改めて述べた。そのなかで萬歳会長は、JA改革で規制改革会議が准組合員の利用制限を求めていることに対して「多くの地域住民が不利益を被る」などと問題点を指摘し「地方創生の時代にあって、JAの地域インフラ機能を最大限活用していくことが必要だ」と強調した。

◆規制改革会議は「結論ありき」

 JAグループが11月6日にまとめた自己改革は「農業者の職能組合と地域組合の性格を合わせ持つ食と農を基軸に地域に根ざした協同組合」として農業振興と地域振興に一体的に取り組むことをめざしている。
 一方、規制改革会議は11月12日の意見で▽准組合員の事業利用規制の導入、▽全農・経済連の株式会社化、▽中央会の一般社団化の早期実施、を提言した。
 これに対し萬歳会長は「結論ありきの議論となっている」と会見で批判した。
 とくに「JAは地域のインフラとして機能を発揮している」として、准組合員が利用制限され、JAの総合サービスの維持が難しくなれば「農村部を中心に多くの地域住民が不利益を被ることになる。今後、わが国が地域創生を進めていくためには准組合員の利用制限や組織形態の転換ではなく、JAの地域インフラ機能を最大限活用していくことが必要だ」と強調した。

 

◆農協法で位置づけを

 また、新たな中央会制度については▽代表総合機能、▽経営相談、▽監査の3つの機能への強化を図ることにしているが、萬歳会長は「こうしたJAや連合会が担うことができない3つの機能を発揮するため、新しい中央会については、JAグループの組織法である農協法に位置づけるよう政府・与党に理解を求めていきたい」と話した。
 中央会監査についても「総合事業を営むJAの特性をふまえた、もっとも効果的な監査制度」であり、組合員、地域住民が事業を継続利用するためのJAの健全性維持という期待に応えるためのものと強調し、「農協法のなかに監査の実施主体としての新たな中央会の位置づけが必要」だと述べた。
 自己改革の内容については、全国段階だけでなく「JAの組合長、常勤役員クラス、青年・女性組織、有識者などに精力的に意見を聞き、その声を集約したもの」だとして「JA改革は自己改革が基本。今回の自らの改革案を多くの組合員、JAの声をもとにして策定されたその重みを痛感しJAグループの総力を上げて自己改革の実践に取り組んでいく」と述べた。


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