農地バンクの集積 目標の2割 農水省2015年5月20日
農林水産省は5月19日、農地中間管理機構の初年度実績を発表した。
初年度(平成26年度)の実績(27年3月末)は、機構が借り入れた面積は2万9000ha、転貸した面積は2万4000haだった。このほか機構が買い入れ、売り渡した面積は7000haあった。
このため貸借・売買合わせて機構に権利移転した面積は3万6000ha、機構から権利移転は3万1000haとなった。
政府は10年間で担い手に農地の8割を集積させる目標を立てており、その実現のためには年間14万ha程度の集積が必要になる。その目標に対しては2割程度の実績となった。
ただ、農地中間管理機構を介さずに集積した農地を合わせると26年度は6万2000ha集積が増えた。担い手への集積率は50.3%となっている。
農水省は初年度の実績について、とくに農地の出し手に仕組みが浸透せず、一度農地を貸してしまったら返ってこなくなるのではないか、貸借期間が10年は長い、といった不安があるからではとしており、機構が公的な農地維持管理の機関であることの理解を広げることなどが必要としている。また、実績を挙げた県について予算などを重点配分するなど事業を軌道に乗せるための検討も行っていく。
(関連記事)
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