田の賃借料 調査開始以来最大の下落2015年10月26日
(一財)日本不動産研究所は10月22日に今年3月末現在の田畑価格と賃借料の調査結果を公表した。
全国平均の普通品等10aあたりの田畑の価格は、田が76万2323円、畑が45万820円で前年にくらべて田は▲4.2%、畑は▲2.4%下落した。
田は平成5年以降23年連続で下落、畑は平成4年以降24年連続で下落。田畑価格は昭和52、53年の価格に近い水準まで下落した。田価格はこれまで最高だった平成4年の119万2792円の63.9%、畑価格は最高だった昭和62年の68万2466円の66.1%の水準となった。
アンケート結果では田価格が下落した理由は「米価の下落」31.1%がトップでついで「農業後継者の減少」24.3%、「高齢化」18.9%だった。「米価の下落」は前回は17.2%と4位だったが2年連続の米価の大幅な下落で田価格下落の最大の要因となった。同研究所によると、高齢化と後継者不足による農業経営の持続性が危ぶまれるなか、2年連続の米価下落が農業収益に与える影響は大きく、減反廃止の方向性も打ち出されるなか、先行き不安から田の需給緩和が進行していると分析している。
畑価格下落の要因は「農業後継者の減少」21.1%、「高齢化」21.0%、「買い手がいない」19.0%など。前年とほぼ同様となっている。
田畑賃借料は田が9565円、畑が5297円。前年にくらべ田は▲8.3%、畑は▲3.4%とそれぞれ低下した。変動率は田の下落幅は5.0ポイント、畑は2.0ポイントとそれぞれ大きく拡大した。田賃借料は大正10年(1921)の調査開始以来、最大の下落となったという。
田の賃借料は25年、26年産と2年連続の米価下落の影響で、米の名産地や条件のいい水田でも賃借料の引き下げ傾向が具体化。また、条件不利地域では借り手がいない状況がさらに進んでいるため下落傾向が大きく拡大している。
(関連記事)
・農地価格20年連続下落 純農業地域 農産物価格の低迷で (2015.04.08)
重要な記事
最新の記事
-
【JA全農の若い力】家畜衛生研究所(2)病理検査で家畜を守る 研究開発室 中村素直さん2025年9月17日
-
9月最需要期の生乳需給 北海道増産で混乱回避2025年9月17日
-
営農指導員 経営分析でスキルアップ JA上伊那【JA営農・経済フォーラム】(2)2025年9月17日
-
能登に一度は行きまっし 【小松泰信・地方の眼力】2025年9月17日
-
【石破首相退陣に思う】しがらみ断ち切るには野党と協力を 日本維新の会 池畑浩太朗衆議院議員2025年9月17日
-
米価 5kg4000円台に 13週ぶり2025年9月17日
-
飼料用米、WCS用稲、飼料作物の生産・利用に関するアンケート実施 農水省2025年9月17日
-
「第11回全国小学生一輪車大会」に協賛「ニッポンの食」で応援 JA全農2025年9月17日
-
みやぎの新米販売開始セレモニー プレゼントキャンペーンも実施 JA全農みやぎ2025年9月17日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」ダイニング札幌ステラプレイスで北海道産食材の料理を堪能 JAタウン2025年9月17日
-
JAグループ「実りの秋!国消国産 JA直売所キャンペーン2025」10月スタート2025年9月17日
-
【消費者の目・花ちゃん】スマホ置く余裕を2025年9月17日
-
日越農業協力対話官民フォーラムに参加 農業環境研究所と覚書を締結 Green Carbon2025年9月17日
-
安全性検査クリアの農業機械 1機種8型式を公表 農研機構2025年9月17日
-
生乳によるまろやかな味わい「農協 生乳たっぷり」コーヒーミルクといちごミルク新発売 協同乳業2025年9月17日
-
【役員人事】マルトモ(10月1日付)2025年9月17日
-
無人自動運転コンバイン、農業食料工学会「開発特別賞」を受賞 クボタ2025年9月17日
-
厄介な雑草に対処 栽培アシストAIに「雑草画像診断」追加 AgriweB2025年9月17日
-
「果房 メロンとロマン」秋の新作パフェ&デリパフェが登場 青森県つがる市2025年9月17日
-
木南晴夏セレクト冷凍パンも販売「パンフェス in ららぽーと横浜2025」に初出店 パンフォーユー2025年9月17日