家庭で鹿肉料理 調理ポイントを紹介 日本ジビエ振興協議会2016年10月13日
東京都・大手町のJAビル4F農業・農村ギャラリー”ミノーレ”で10月13日、50人を対象に特別講座「秋ジビエをフレンチで味わう」が行われた。日本ジビエ振興協議会理事長の藤木徳彦氏(長野県でフレンチレストランを経営)が、鹿肉を使ったポアレとから揚げの調理実演を行った。
50人の定員を超える応募があり、抽選で当たった近隣会社員を含む女性を中心に開催された。
ジビエは野生鳥獣の肉のことで、食用では、捕獲後に営業許可を受けた食肉処理施設で解体、肉は加熱処理する必要などがある。藤木氏は「ジビエは山の肉で硬く臭いイメージがあるが、本来はすごく自然な味。今回使う鹿肉は鉄分などが豊富で栄養価が高い」と紹介した。
受講者には鹿肉のから揚げと信州野菜の弁当、鹿肉のポアレ(フライパンで焼いた)、リンゴのコンポ―トがふるまわれた。鹿肉のから揚げとポアレは藤木氏が調理実演した。
講座では、レストランで行っている調理法と、それを家庭で簡単にできるよう工夫した調理法を披露。藤木氏は長野県の食の魅力、ジビエの特徴、調理のポイントや、今回ポアレで使った鹿肉のロースの部位を、同氏の助手の体を指さして説明を行うなどした。
来場者はメモを取ったり質問をしたりするなど真剣な様子。神奈川県からきた40代の女性は、同時開催していたJAまるしぇで鹿肉を購入。「鹿肉は肉フェスなどのイベントで食べたことがあり、味だけでなくヘルシーさで気に入っている」と話した。セミナー受講後は、「ポアレを作ってみたい。野生の肉ということで香草などで臭いをとるなど処理が大変かと思っていたが、必要はなさそうだった。加熱などで注意点はあるが肉としては扱いやすいと感じた」と語り、「店でしか食べる機会がなかったが、これを機に家でも調理してみたい」と意欲を示した。
藤木氏は「今回は、家庭で調理することがコンセプトの講座。ポイントを押さえれば、ジビエの調理も簡単なのだと感じてもらえれば」と話した。これまではプロの料理人向けのセミナーが多かったが、家庭向けのセミナーも今後増やしていきたいと意気込みを語った。


(写真)1時間の講座に盛りだくさんの調理ポイントがあり、受講者はメモを取るなど真剣に聞き入った。家庭での調理法を提案。鹿肉のポアレ(左)と鹿のから揚げ
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