学生が参加するISO14001内部監査 半分をオンライン化で実施 千葉大学2020年10月6日
環境マネジメントに関する国際規格ISO14001を取得している千葉大学は9月28日~30日、学生112人と教職員43人の計155人で、4キャンパス118か所の研究室などの内部監査を行った。
学生監査員が薬品の管理状況を確認する様子
千葉大学は2004年度に環境マネジメントシステムに関する国際規格ISO14001を取得。PDCAサイクルに沿って環境に配慮した組織運営をしている。毎年1回、取り組み状況を確認する「ISO内部監査」を実施しており、今年で17回目となる。千葉大学では監査への参加も教育の一環として捉えており、「環境ISO学生委員会」に所属する学生が、授業の中で監査の力量をつけ、実際の監査にも監査員として携わっている。
2020年度の内部監査は、新型コロナウイルス感染症の防止対策をした上での実施。まず、例年対面で行っている監査員研修はすべてオンラインで行い、監査される対象は事前にオンラインでチェックシートに回答したり、環境関連法規制の順守状況のチェックシートをメールで提出。当日の監査は"現場を見なければわからないこと"の確認を中心に行い、その結果、現場での監査所要時間を例年の60分から30分に短縮することができた。また、各監査チームの人数を減らし、教職員の監査員を例年の半分以下にしたことで、監査現場での密もできる限り避けた。
学生は事前に2週間の健康観察を行った上で参加。監査当日は監査員全員がマスクとフェイスシールドを着用し、監査前後の検温や消毒、健康チェックを徹底した。また、監査本部や監査現場でも換気や身体的距離の確保などの感染対策を講じた。
内部監査統括担当した教育学部3年生の前川杏子さんは「対面での意思の疎通がとれないことには苦労したが、教職員の方々とのオンラインでの密な連携や、監査員の教職員や学生の協力が我々の支えとなった。感染対策のために、昨年とは大きく異なる方法での監査となったが、このような状況だからこそ、オンラインを活用した新たな内部監査の形が生まれたと思う」と振り返った。また、国際教養学部3年生の田口和美さんは「"通常通り"とはいかない中で統括という立場を経験したことで、事務連絡や作業スキルのみならず、何ができるのか、何が必要なのかといったことを自ら考え提案したり行動したりすることの大切さを、実践的に学ぶことができた」と話した。
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