鉄コー水稲種子用鉄粉「粉美人」2014年8月20日
鉄鋼メーカー大手のJFEスチール(株)は、国内で初めて鉄コーティング(鉄コー)水稲種子用プレミックス鉄粉「粉美人」を開発した。全国のJAで農業資材として受注を受け付けている。
鉄コー水稲直播は、鉄粉をまぶした種子を水田に直接蒔く栽培技術だ。従来の苗を育てて移植する田植えと異なり、大幅なコスト削減・省力化が実現できるとして注目されている。JA全農でも、政府が将来目標として掲げている水稲の生産コスト4割削減を実現するための技術のひとつとして、26年度から全国で技術研修会を開くなどして、普及拡大を図っている。
この技術では、種子に直接鉄粉を塗布しても付着しにくいため、接着剤として焼石膏を使っていたが、そのためには鉄粉と焼石膏を一定の比率で混合する必要があった。
今回、JFEスチールが開発した「粉美人」は、この鉄粉と焼石膏がすでに混合された新商品で、利用者は混合作業が不要になり、さらに割合の不均一によるコーティングムラや、乾燥後の鉄粉の脱落などが起きる心配がない。
また、「粉美人」に使われている鉄粉は従来品に比べて粒を細かくしたため、付着度がより高くなり、鉄粉脱落による粉塵の発生も抑えられるようになった。
「粉美人」の注文・問い合わせは全国のJAで。
(写真)
「粉美人」コーティング・養生(錆発生)後の稲種子
(関連記事)
・【JA全農がめざすもの】第2回生産資材事業の重点課題 天野徹夫・肥料農薬部長インタビュ(2014.07.24)
・【時の人 話題の組織】山内稔・JA全農肥料農薬部技術主管 鉄コーで目指すのは生産者の手取り向上(2014.05.16)
・千葉で鉄コー水稲直播講習会 JA全農(2014.04.21)
・鉄コー水稲直播技術で文科大臣賞(2014.04.15)
・鉄コー直播導入基礎講習会開催 JA全農(2014.03.31)
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日