路線バスを使おう【消費者の目・花ちゃん】2025年1月11日
群馬県の前橋市は、2024年12月3日から、13歳から22歳の市民を対象に路線バスの運賃を10%割り引く取り組みを始めました。群馬県の路線バス利用者数は、2020年度の自動車輸送統計調査によると年間695万人で、全国37位という結果でした。人口一人当たりでは、1年に3・6回しか利用していないことになります。このままでは路線バスが維持できないのではないかという危機感が、今回の取り組みの要因の一つになっています。
また、自転車の安全利用促進委員会が実施している「中学生・高校生の通学時における自転車事故発生件数調査・分析」によると、2023年の1万人当たりの事故件数が、中学生、高校生ともに群馬県が全国ワースト1位となっています。特に高校生は調査スタート以降、10年連続ワースト1位と自転車事故の抑制が課題の一つになっていて、通学に公共交通機関を選んでもらい事故を減らしたいという狙いもあるそうです。
路線バスか自転車か考える時、「部活で遅くなると路線バスが無くなってしまう」など利便性の問題は無視できません。自転車なら時間を気にしなくても大丈夫です。一方で、雨の日や凍えるような寒い日の自転車は辛いでしょう。「路線バスにすれば良かった」と思うかもしれません。バス代は親持ちだからあまり気にしていないかな。
東京都は路線バス利用者数全国1位ですが、「目的地の近くに行ってくれるから」と高齢者を中心に支持されています。高校生に路線バスを選んでもらうには、高校生が何に重要性を感じるかを知る必要があります。それは高校生に聞いてみるのが一番です。もしかしたら、交通機関の枠を超えた価値が必要なのかも知れません。
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