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2013.04.04 
国産畜産物志向増える JC総研の消費者調査一覧へ

 景気減退や福島第一原発事故などの影響で、年々、国産の畜産物を選ぶ消費者は減少の一途をたどっていたが、これに歯止めがかかり国産志向派が増加した。JC総研が3月末に消費者の動向調査結果をまとめた。

◆国産牛への安心・信頼高まる

 JC総研は平成20年以来毎年、米、野菜・果実、畜産などテーマごとに消費者の動向を調査している。
 畜産物については、調査開始以来、毎年国産品より輸入品を選ぶ人の割合が高くなっていたが、24年の調査では初めて、前年に比べて国産を選ぶ人の割合が増えた。
 精肉を購入する際、「国産のみ」選ぶ人の割合は、20年から23年までで牛肉は34.4%から25.3%へ、豚肉は47%から40.4%へ、鶏肉は54.8%から47.9%へ、それぞれ7〜9ポイント下がっていたが、24年調査では、牛肉が35%、豚肉が46.7%、鶏肉が54.7%と、すべて4年前の水準まで急激に回復した。
 JC総研では今回の結果について、「豚、鶏については、価格の低下が大きな要因だろう。一方、国産牛肉は前年より価格が上がったにもかかわらず増えた。国産の安心感が高まったからではないか」と分析している。
 さらに“安心感”の具体例として、原発事故による放射性物質の汚染への不安感が和らいだこと、米国牛肉の輸入基準の緩和が決まったこと、などを挙げている。
 放射性物質リスクと国産牛肉購入についての質問では、「放射性物質が基準値以下なら購入する」が前年14.8%から18.4%へ3.6ポイント増。「汚染の可能性がある地域のものは買わない」という回答も、前年15.8%から14.8%へ1ポイント下がった。
 また、輸入畜産物のイメージについては、豪州産牛肉が「安い」36.3%、「安全・安心」27%と価格が手ごろで安心できるといった一定の評価を得ているのに対し、米国産牛肉は「安い」29.8%と安価なイメージがある一方、「信用できない」21.1%、「食べたくない」17.4%など、ネガティブなイメージが高かった(図1参照)。

国産志向の割合の推移

◆牛乳は他の食材との組み合わせで

 一方、今後の家庭での精肉の購入については「増やしたい」が2.1%で前年と同じだったが、「減らしたい」が前年より0.6ポイント増えて9.1%だった。
 減らしたい理由の1位は「ダイエット」36.4%で、次いで「健康・美容に悪い」30.3%、「食が細くなった」23.2%と続く。
 ダイエットや健康を理由に畜産物の摂取を控えたいという意向は、精肉だけでなく、卵や牛乳でもトップであり、「大きな課題」だと指摘している。
 牛乳については、普段よく飲む飲料で「お茶」に次いで2位、好きかどうかについては「好き」「どちらかと言えば好き」を合わせると6割を超えるなど、比較的好まれてはいるものの、一方で嫌いな理由は「味や香りが嫌い」がもっとも多く、次いで「飲む習慣がない」となっている。
 この結果から、「牛乳の消費拡大のポイントは、他の食材との組み合わせや、習慣づけへの対策」だと提起している。

◆飼料用米をどう消費に結びつけるか?

 近年、国内の飼料自給率を高める目的から飼料用米の生産が増えているが、こうした飼料用米を使った「こめ牛」「こめ豚」などの認知度についても調査した。
 その結果、牛、豚、鶏、卵のすべてで「まったく知らない」が8割を超え、また、今後の購入意欲については「わからない」が7割を超えるなど、いまだ認知度が低く実際の消費行動に結び付いていないことがわかった。
 ただ、「名前だけは知っている」という回答が、前年よりわずか1〜2ポイントだが上がり、全体で10%を超えるなど少しずつだが認知され始めているのも事実だ。JC総研では「作付が増えても、消費が伴わなければ生産と需給のバランスは取れない。こめ牛、こめ豚などが、耕作放棄地を解消し環境保全にも役立っているなど、その意義を消費者に理解してもらいながら、潜在的需要を掘り起こしていく必要がある」と指摘している(図2参照)。

こめ牛、こめ豚、こめ鶏、こめ卵の今後の購入意欲

 今回の調査は、24年11月上旬に全国を対象にインターネットで調査し、1989人から回答を得た。


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