過剰在庫削減へ酪農乳業一体で基金設置へ Jミルク2022年3月11日
(一社)Jミルクは3月10日、臨時総会を開き、2022年度の事業計画などを決めた。過去最高水準になると見込まれる脱脂粉乳の過剰在庫削減へ向けて、生産者と乳業者が一体となった約40億円規模の在庫対策基金を設け、国産脱脂粉乳の飼料用への転用や輸入調製品との置き換えを図る方針。在庫解消スキームとしての規模はALIC(農畜産業振興機構)の拠出分などを合わせると100億円近い規模になる。川村和夫会長は「飼料高騰や物流費などさまざまなコストアップで生産者も乳業者も厳しい時期だが、力を合わせて乗り切りたい」と協力を呼びかけた。
Jミルクは2002年度の事業計画の中に「酪農乳業乳製品在庫調整特別対策事業」として約55億円を盛り込み、脱脂粉乳の過剰在庫削減に向けた取り組みを進める方針を示した。生乳流通への悪影響を避けるため、生産者と乳業者が一体となった約40億円規模の在庫対策基金を設け、国産脱脂粉乳の飼料用への転用や輸入調製品との置き換え、海外輸出などを進める。
Jミルクが直接、拠出を求める基金は、生産者には1キロ当たり45銭、乳業者には10銭~45銭とする予定。ただし、乳業者は製品販売で値引きした分を拠出金としてみなすことにしている。今月末から生産者や乳業者への基金についての説明会を開くことにしている。
Jミルクの説明によると、生産者と乳業者の拠出分(乳業者は値引き分も含む)はそれぞれ30数億円ずつに上る見込みで、ALICが拠出する28億円を合わせると、在庫解消スキームの規模は100億円近くに上る見通し。
川村会長は会見の中で、「コロナ禍による需給ギャップや飼料の高騰、物流費などのコストアップで生産者も乳業者も大変厳しい時期だが、力を合わせて乗り切っていきたい。コロナ禍に加えてウクライナの問題でさらに不安が拡大して一段と厳しさを増しているが、目の前の需給改善に取り組み、将来につなげたい」と述べ、在庫調整に向けた協力を生産者などに呼びかけた。
重要な記事
最新の記事
-
米価 5kg4000円台に 13週ぶり2025年9月17日
-
飼料用米、WCS用稲、飼料作物の生産・利用に関するアンケート実施 農水省2025年9月17日
-
JAグループ「実りの秋!国消国産 JA直売所キャンペーン2025」10月スタート2025年9月17日
-
安全性検査クリアの農業機械 1機種8型式を公表 農研機構2025年9月17日
-
生乳によるまろやかな味わい「農協 生乳たっぷり」コーヒーミルクといちごミルク新発売 協同乳業2025年9月17日
-
無人自動運転コンバイン、農業食料工学会「開発特別賞」を受賞 クボタ2025年9月17日
-
木南晴夏セレクト冷凍パンも販売「パンフェス in ららぽーと横浜2025」に初出店 パンフォーユー2025年9月17日
-
防草シート・アルミ反射シート発売 太陽光発電の雑草管理と発電効率向上に GBP2025年9月17日
-
鳥インフル ブラジルからの生きた家きん 輸入停止措置を解除 農水省2025年9月17日
-
雪印メグミルク×PILOT「牧場の朝ヨーグルト」にメルちゃんパッケージ登場2025年9月17日
-
常温保存可能のA2ミルクに「ミルクコーヒー」「ミルクフルーツ」新発売 守山乳業2025年9月17日
-
広がるキャッシュレス決済 FP招き家計管理のコツを解説 パルシステム東京2025年9月17日
-
横須賀市と連携 障がい者農園「はーとふる農園よこすか」を開所 日建リース工業2025年9月17日
-
デリカアドバイザー養成研修 90人を修了認定 日本惣菜協会2025年9月17日
-
シンガポールのアグリテック企業「アリアンテック」千葉大学内に事業拠点開設2025年9月17日
-
ギネス世界記録認定 東洋ライス「世界最高米」使用「金しゃりむすび」期間限定発売2025年9月17日
-
「第2回全国ぶどう選手権」17日に東京で開催日本野菜ソムリエ協会2025年9月17日
-
【JA全農の若い力】家畜衛生研究所(1)養豚農家に寄り添い疾病を防ぐ クリニック北日本分室 菅沼彰大さん2025年9月16日
-
【石破首相退陣に思う】戦後80年の歴史認識 最後に示せ 社民党党首 福島みずほ参議院議員2025年9月16日
-
【今川直人・農協の核心】全中再興(6)2025年9月16日