配合飼料供給価格 1t400円値下げ 4‐6月期 JA全農2025年3月21日
JA全農は3月21日、2025年4~6月期の配合飼料供給価格を前期に対して、全国全畜種総平均で1トン当たり約400円値下げすると発表した。
1-3期は2期ぶりの値上げとなったが、再び値下げした。ただし、改定額は地域別・畜種別・銘柄別に異なる。
トウモロコシのシカゴ相場は12月上旬は1ブッシェル(25.4kg)4.4ドル前後で推移していたが、1月10日の米国農務省発表で米国産トウモロコシの生産量の見通しが下方修正されたことから、2月中旬には同5ドル前後まで上昇した。
その後、2月27日発表の作付面積見通しが市場予想を上回ったことや、米国の関税引き上げに対する中国などの報復関税による米国からの輸出落ち込み懸念などで下落し、現在は同4.6ドルで推移している。また、内陸産地からの集荷コストはミシシッピ川の水位が回復したことから下落している。
全農によると、今後は南米産の作柄や米国産新穀の作付動向に加えて、米国の関税政策など左右される相場展開が見込まれるとしている。
大豆粕のシカゴ相場は12月上旬には1トン320ドル前後で推移していたが、アルゼンチンでの乾燥による作柄悪化懸念で1月上旬には340ドル前後まで上昇した。その後、降雨予報などで相場は下落し現在は330ドル前後で推移している。
国内の大豆粕価格は、主要輸入国の中国の大豆粕価格が下落していることから値下がりが見込まれている。
米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は、11月上旬には1トン50ドル台で推移していたが、今後は南米産大豆の輸出が最盛期を迎え船腹需給が引き締まることから底堅い推移が見込まれている。
円相場は、12月下旬には1ドル158円まで上昇したが、1月に日銀が利上げを決め、さらに追加利上げの観測も強まっていることや、米国の関税引き上げによる米国の景気悪化懸念から円高が進み、現在は149円前後で推移している。
このようにトウモロコシのシカゴ相場は上昇しているものの、円高と大豆粕価格と海上運賃の下落などで、4~6月期の配合飼料価格は前期に比べ値下げとした。
南米産地で乾燥による作付けの遅延が懸念されたことや、米国の好調な輸出需要を受けて上昇し、現在は同4.4ドル前後で推移している。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(146)-改正食料・農業・農村基本法(32)-2025年6月14日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(63)【防除学習帖】第302回2025年6月14日
-
農薬の正しい使い方(36)【今さら聞けない営農情報】第302回2025年6月14日
-
群馬県の嬬恋村との国際交流(姉妹)都市ポンペイ市【イタリア通信】2025年6月14日
-
【特殊報】水稲に特定外来生物のナガエツルノゲイトウ 尾張地域のほ場で確認 愛知県2025年6月13日
-
【注意報】りんごに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 岩手県2025年6月13日
-
SBS輸入 3万t 6月27日に前倒し入札2025年6月13日
-
米の転売 備蓄米以外もすべて規制 小泉農相 23日から2025年6月13日
-
46都道府県で販売 随意契約の備蓄米2025年6月13日
-
価格釣り上げや売り惜しみ、一切ない 木徳神糧が声明 小泉農相「利益500%」発言や米流通めぐる議論受け2025年6月13日
-
担い手への農地集積 61.5% 1.1ポイント増2025年6月13日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】生産者米価2万円との差額補填制度を急ぐべき2025年6月13日
-
井関農機 国内草刈り機市場を本格拡大、電動化も推進 農機は「密播」仕様追加の乗用田植え機「RPQ5」投入2025年6月13日
-
【JA人事】JA高岡(富山県)松田博成組合長を新任(5月24日)2025年6月13日
-
【JA人事】JAけねべつ(北海道)北村篤組合長を再任(6月1日)2025年6月13日
-
(439)国家と個人の『食』の決定権【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年6月13日
-
「麦とろの日」でプレゼント 東京のららぽーと豊洲でイベントも実施 JA全農あおもり2025年6月13日
-
大学でサツイマイモ 創生大学と畑プロジェクト始動 JA全農福島2025年6月13日
-
JA農機の成約でプレゼントキャペーン JA全農長野2025年6月13日
-
第1回JA生活指導員研修会を開催 JA熊本中央会2025年6月13日