全農の自己改革で中野会長がコメント JA全農2016年7月29日
JA全農の中野吉實経営管理委員会会長は、7月29日総代会終了後、「本会の自己改革の姿勢について」と題したコメントを発表した。これは22日のJAグループ共同記者会見の発言をもとに「全農は改革に消極的」などと報道されたことについて、22日の発言の真意について改めて説明したもの。
その全文を紹介する。
本会の自己改革の姿勢について
7月22日のJAグループ共同の記者会見での私の発言について、「全農は改革に消極的」とのご指摘や一部報道がありましたが、もちろん全農は改革に積極的に取り組んでおります。
私は、これまで全農がすすめてきた施策は、農業所得増大のために、その時々で最善の対応をしてきた結果であり、そうした改革努力はこれからも同様に続けていくという趣旨の発言をしたつもりでしたが、言葉足らずだったこともあり、皆様に誤解を与えてしまったと反省しております。
全農の事業目的は、
定款第1条「会員が協同してその事業の振興をはかり、組合員の農業の振興、経済状態の改善、社会的地位の向上に寄与する」
とありますように、大きく2つあります。それは農家組合員の皆様のため「農業所得の増大」と「農業生産の拡大」に努力することです。また、農業所得の増大等を実現するため、事業形態を時代に応じて改革して現在に至っており、今後も同様に時代の要請に対応した事業の改革を図って参ります。
現3か年計画では、以下の3つの点を重点的に取り組んでいます。
(1)生産から販売までのトータルコスト低減など「持続可能な農業生産・農業経営づくりへの貢献」
(2)国産農畜産物の輸出など「海外事業の積極展開」
(3)元気な地域社会づくりへの支援
特に、生産資材価格については、肥料は輸入肥料、BB肥料、銘柄集約などの取り組み、農薬については、ジェネリック農薬と大型規格の取り組みなどを通して、価格の引き下げに全力で取り組んで参ります。全国のJAの組合長や担い手農家などを中心に生産現場の声を聞きながら議論してすすめたいと考えています。
また、全農だけではできないことについては、法令の見直しなど関係当局のご協力、ご指導も仰ぎながら、実現に向け対応して参ります。
次に国産農畜産物の輸出については、農家からの期待も大きく、全農としては、引き続き、輸出の拡大に積極的に取り組んでいます。具体的には、5月にJAグループの輸出事業の核となる協議体(JAグループ輸出拡大推進会議)を立ち上げ、「輸出促進エージェント」をつくることや、輸出に取り組む方針等を確認しました。
全農としましても、輸出担当部署の体制を強化し、輸出拡大にむけて総力を挙げて取り組んで参ります。
全農は、これからも、「農業所得の増大」、「農業生産の拡大」、「地域の活性化」のため、改革を進めて参ります。報道関係の皆様には、今後とも、ご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。
全国農業協同組合連合会 経営管理委員会会長 中野吉實
(関連記事)
・改革努力の姿勢変わらず、中野会長-JA全農通常総代会 (16.07.29)
・農業者の所得向上に全力-JAグループトップ (16.07.28)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(173)食料・農業・農村基本計画(15)目標等の設定の考え方2025年12月20日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(90)クロロニトリル【防除学習帖】第329回2025年12月20日 -
農薬の正しい使い方(63)除草剤の生理的選択性【今さら聞けない営農情報】第329回2025年12月20日 -
スーパーの米価 前週から10円上がり5kg4331円に 2週ぶりに価格上昇2025年12月19日 -
ナガエツルノゲイトウ防除、ドローンで鳥獣害対策 2025年農業技術10大ニュース(トピック1~5) 農水省2025年12月19日 -
ぶどう新品種「サニーハート」、海水から肥料原料を確保 2025年農業技術10大ニュース(トピック6~10) 農水省2025年12月19日 -
埼玉県幸手市とJA埼玉みずほ、JA全農が地域農業振興で協定締結2025年12月19日 -
国内最大級の園芸施設を設置 埼玉・幸手市で新規就農研修 全農2025年12月19日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】「経済関係に戦略性を持ち込むことなかれ」2025年12月19日 -
【農協時論】感性豊かに―知識プラス知恵 農的生活復権を 大日本報徳社社長 鷲山恭彦氏2025年12月19日 -
(466)なぜ多くのローカル・フードはローカリティ止まりなのか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月19日 -
福岡県産ブランドキウイフルーツ「博多甘熟娘」フェア 19日から開催 JA全農2025年12月19日 -
α世代の半数以上が農業を体験 農業は「社会の役に立つ」 JA共済連が調査結果公表2025年12月19日 -
「農・食の魅力を伝える」JAインスタコンテスト グランプリは、JAなごやとJA帯広大正2025年12月19日 -
農薬出荷数量は0.6%増、農薬出荷金額は5.5%増 2025年農薬年度出荷実績 クロップライフジャパン2025年12月19日 -
国内最多収品種「北陸193号」の収量性をさらに高めた次世代イネ系統を開発 国際農研2025年12月19日 -
酪農副産物の新たな可能性を探る「蒜山地域酪農拠点再構築コンソーシアム」設立2025年12月19日 -
有機農業セミナー第3弾「いま注目の菌根菌とその仲間たち」開催 農文協2025年12月19日 -
東京の多彩な食の魅力発信 東京都公式サイト「GO TOKYO Gourmet」公開2025年12月19日 -
岩手県滝沢市に「マルチハイブリッドシステム」世界で初めて導入 やまびこ2025年12月19日


































