日本産米使用の冷凍寿司 EUで本格販売-JA全農2018年5月31日
・ブルガリアの日本大使館で試食会
JA全農グループは日本産米を使った冷凍寿司をEUで販売する。日本の農産物輸出拡大の取り組みのひとつで今後は中東への販売も視野に入れる。5月30日には在ブルガリア日本大使館主催のレセプションに提供し、現地の関係者が試食した。
冷凍寿司を製造販売するのは全国農協食品(株)がブルガリアに設立した現地法人「JAPE」社(JAPAN AGRI PURODUCTS EUROPE JSC)。ブルガリアの食品卸ZUNICA社と最先端の冷凍加工技術を持つ石川県の食品企業(株)ポーラスターとの合弁会社として昨年12月に設立した。
その後の準備を経て、5月下旬から本格稼動したことを機に、ブルガリアの日本大使館大使公邸で開かれたレセプションに提供した。
(写真)ブルガリアの日本大使館大使公邸で行われた日本の農畜産物をPRしたレセプション(JA全農提供)
販売する冷凍寿司はサーモン、サバなどの棒寿司といなり寿司など5種類(写真)。今回の本格稼動にあたっては宮城県産の多収品種「げんきまる」の精米を輸送し、魚等は現地で調達して製造した。電子レンジで温める。平成27年に開催されたミラノ万博に出品したところ評判がよく、JA全農はその後もヨーロッパ各地でプロモーションを展開し、手ごたえをつかんできたという。
今後は玄米を輸出し現地で精米することも視野に入れる。「日本から米を現地に送り込むことができるのがJAグループの強み。これからのビジネスモデルにしたい」(JA全農輸出対策部)という。
製造販売はブルガリアだが、域内は輸入制限がないためEU内の和食レストランに新たなメニューとして提案、売り込みを図る。将来は、中東への販売も検討するという。
大使館で行われたレセプションには冷凍寿司のほか、JA全農インターナショナルが輸出した小玉スイカやメロン、りんご、ぶどう、さくらんぼなどと、英国の酒造メーカーに日本産米を輸出して製造している米ビール(写真)とジンも提供した。また、トレーサビリティシステムが確立し消費者から信頼されている和牛のPRもされた。
JA全農グループは今後、日本食の認知度向上と日本産農畜産物のEU向け輸出拡大の取り組みを進めるとしている。
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