回収りん酸を使用した肥料「エコレクトG066」普及拡大へ、園芸作物での施用提案を強化 JA全農岐阜2023年10月30日
JA全農岐阜は、今年4月から回収りん酸を使用した肥料「エコレクトG066」の普及拡大に取り組んでいる。秋野菜や来春の園芸作物に向けた肥料提案でJAグリーン店舗での露出度アップを図る。
記者発表会で柴橋正直岐阜市長(中央)と櫻井宏JA岐阜中央会会長(右)、西村寿文JA全農岐阜県本部長。
「エコレクトG066」は、岐阜市上下水道事業部が下水汚泥を活用したリン酸回収事業を行っていることに着目し、愛知県に拠点を構える協同肥料と共同で製品開発し、今年4月に供給を開始した。原料の一部を回収りん酸(副産りん酸肥料)や鶏ふん燃焼灰などの国内未利用資源に代替することで、化学肥料を15%ほど減肥できるメリットがある。
昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻や、肥料等産出国による輸出規制、さらに円安で肥料原料価格が一気に上昇したのを機に、輸入に頼らない肥料の安定供給を目指して、製品開発を進めた。「同様の窒素成分を含む化学肥料と比較して3~5%は安価になる」として、広い範囲の利用者に出荷促進を行っている。
回収りん酸を使用した肥料「エコレクトG066」
出荷開始から現在までの出荷量は15kg袋で早期計画2000袋を目指したが現在は伸び悩んでいる。4月の供給開始から店頭の売り場に並ぶまでに時間を要し、タイミングが春野菜の時期に間に合わず、また、高騰していた肥料価格もここに来て一服感があり、他の化成肥料との価格差も少なくなったのが原因。「これからの秋野菜、来年の春野菜に向けて施用提案を強化し、巻き返しを図りたい」と耕種資材施設部長は語る。
一方、持続可能な循環型農業を進めるためには、「国のみどり戦略や、全農が目指す環境調和型農業の実現に向けて、安全性のPRなど啓蒙活動を行い、広告宣伝などにも注力することで認知度アップを図っていく」と抱負を語った。
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