【2025国際協同組合年】JA共済における大規模自然災害への対応 JA共済連の深井常務が事例報告 連続シンポ第5回2025年7月24日
2025国際協同組合年全国実行委員会は7月14日、東京都千代田区の主婦会館プラザエフで第5回シンポジウム「防災・減災・生活再建と地域づくりへの貢献」を開催した。JA共済連からは深井裕常務が登壇し「JA共済における大規模自然災害への対応について」をテーマに事例報告を行い、自然災害への対応と南海トラフ地震に備えた取り組みなどを共有した。
パネルディスカッションの様子
はじめに主催者を代表して、2025国際協同組合年全国実行委員会幹事長を務める日本協同組合連携機構(JCA)の比嘉政浩代表理事専務が「自然災害はいつ、どこでも起こり得るもの。防災・減災・その後の生活再建、そして災害に強い地域づくりに向けて、協同組合はどのように貢献ができるのかを考える場としたい」と挨拶した。
次いで、東京大学の加藤孝明教授が「自助・共助・公助の総和を最大化する共生・共助のあり方」、特定非営利活動法人全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)の明城徹也事務局長が「被災者支援の現場から見えてきたこと」をテーマにそれぞれ講演を行った。
講演に続き、コープいしかわ、コープ共済連、こくみん共済coop、JA共済連がそれぞれの組織における事例を報告。その後、加藤教授、明城事務局長を交えてパネルディスカッションを開催し、防災・減災や災害に強い(レジリエントな)地域づくり、また協同組合間の連携について意見を交換した。
同シンポジウムには、会場参加89人、オンライン参加155人(アカウント数)の合計244人が参加し、90人がオンデマンド視聴を申し込んだ。
■深井裕常務による事例報告「JA共済における大規模自然災害への対応について」(要旨)
深井常務によるJA共済の事例報告
JA共済連は、「一人は万人のために、万人は一人のために」という相互扶助の理念のもと、全国のJAと連携し、自然災害時の迅速な対応と被災者支援に取り組んでいる。災害発生時には、組合員の安否確認から損害調査、共済金支払いまで一体となって対応。損害調査にはタブレット端末(Lablet's)や契約情報をマッピングした地図システムを導入し、デジタル化とスピード向上を図っている。
令和6年能登半島地震では、特に被害の大きかった地域で住民の避難が長期化し、現地での立会い調査が困難な状況となった。こうした中、地図情報システムと人工衛星写真を活用して全壊エリアを特定。対象家屋を一括査定し、請求があれば即時に共済金を支払える体制を整えた。
また、全国から、延べ1674人の職員を動員し、12万件超・約1500億円に及ぶ支払いを実現した。また、避難者の多かった金沢市内で対応窓口として「被災地JA・組合員利用者総合センター」を開設し、共済事業に関する各種相談等ができる環境を整えた。
この対応を通じて見えてきた課題が「被災された契約者との連絡手段の確保」である。多くの方が遠方に避難して連絡が取れない状況が発生したことから、現在はJA共済アプリの開発・登録を進め、避難所情報の検索、事故登録、防災訓練への参加も可能となる仕組みを整備している。
今後の大規模災害、特に南海トラフ地震を見据え、各都道府県における対応力強化や業務フローの全面見直しも進行している。事故受付や損害調査のオンライン化、さらに普段調査業務に携わらない職員への教育・研修を強化し、いざという時に備えている。
さらに、地域貢献活動として、災害時の防災キット配布や、イス型の地震体験装置を活用した「ザブトン教授の防災教室」などを全国で展開。各地のJAも募金・炊き出し・生活支援といった現場に根ざした支援を行っており、JAグループが一体となって被災地の生活再建を支えている。
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