JAの活動:第4回営農・経済フォーラム
【第4回営農・経済フォーラム】中日本地区実践報告・JAグリーン大阪谷川佳央常務理事2018年9月20日
都市農業と協同の力を地域住民に発信
正組合員2400人に対して准組合員1万6000人の都市型農協だが、「食と農を基軸として地域に根差した協同組合」をめざし、生産者への取り組みを強めている。まず営農渉外を一新し、ほ場への巡回指導を強化した。農業経験のないJAの職員を同行指導させるなど経験を積み、組合員のニーズに素早く対応するフットワークを身につけるようにしている。
農業者の高齢化に対応した農作業受委託事業を拡大した。受託作業は新入職員の研修の場にもなる。さらに役職員による農業支援を実施。これは、支店協同活動の一つとして位置づけているが、高齢者や女性にとって負担になる農作業を支援する活動が生まれた。
さらに農業塾(担い手サポートスクール)、農業にかかる講習会を開催。農業塾は、新規就農者や定年退職者、後継予定者などを対象に、年6回の講義を中心にほ場での研修も行う。また講習会は、農薬の適正使用、トレーサビリティ、地元産米ヒノヒカリ栽培などについて、地区ごとに行っている。
地域に向けた活動では、農業体験を通じた食農教育、貸農園利用者の農産物品評会がある。とくに農産物品評会は、多様化する准組合員対策として、また貸農園利用者を応援するもので、今年4回目。42名が93品目を出品した。
特産品のブランド化、産地化にも挑戦している。平成26年度からエコ農産物を「健康百菜」のネーミングで販売。エコ農産物の申請者は現在105名。また東大阪の特産品「オカワカメ」の生産拡大に取り組んでいる。「オカワカメ」はツルムラサキ科の多年草でマグネシウムやカルシウムなどの栄養豊富な野菜。小面積でも栽培できるので、特産品のないJAグリーン大阪の特産にして農家所得の増大につなげたい。
消費地にあるJAとして、とくにマスメディア対策は重要だと考えている。JAでは広報誌の充実や、公共放送への情報提供、J:COMの放映など、積極的にJAの活動や、管内農作物のPRを行っている。広報は信頼だと思う。
(写真)谷川佳央・JAグリーン大阪常務理事
(関連記事)
・【第4回営農・経済フォーラム】所得増大、生産拡大へ自己改革加速を(18.09.18)
・【第4回営農・経済フォーラム】基調講演・日本大学商学部 川野克典 教授(18.09.18)
・【第4回営農・経済フォーラム】東日本地区実践報告・JA新はこだて 二本柳寛常務理事(18.09.19)
・【第4回営農・経済フォーラム】東日本地区実践報告・JA甘楽富岡 鷺坂秀幸代表理事組合長(18.09.19)
・【第4回営農・経済フォーラム】東日本地区実践報告・JA中野市 望月隆常務理事(18.09.19)
・【第4回営農・経済フォーラム】中日本地区実践報告・JA越後ながおか 佐藤勝平常務理事(18.09.20)
・【第4回営農・経済フォーラム】中日本地区実践報告・JAにしみの 加賀清孝常務理事(18.09.20)
・【第4回営農・経済フォーラム】西日本地区・JAしまね 坂本忍常務理事(18.09.21)
・【第4回営農・経済フォーラム】西日本地区・JA四万十 國廣純一代表理事常務(18.09.21)
・【第4回営農・経済フォーラム】西日本地区・JAふくおか八女 北島良男常務理事(18.09.21)
重要な記事
最新の記事
-
令和7年秋の叙勲 西沢耕一元JA石川県中央会会長ら93人が受章(農協関係)2025年11月3日 -
シンとんぼ(166)食料・農業・農村基本計画(8)農業の技術進歩が鈍化2025年11月1日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(83)テトラゾリルオキシム【防除学習帖】第322回2025年11月1日 -
農薬の正しい使い方(56)細菌病の防除タイミング【今さら聞けない営農情報】第322回2025年11月1日 -
酪農危機の打破に挑む 酪農家存続なくして酪農協なし 【広島県酪農協レポート・1】2025年10月31日 -
国産飼料でコスト削減 TMRと耕畜連携で 【広島県酪農協レポート・2】2025年10月31日 -
【北海道酪肉近大詰め】440万トンも基盤維持に課題、道東で相次ぐ工場増設2025年10月31日 -
米の1等比率は77.0% 9月30日現在2025年10月31日 -
2025肥料年度春肥 高度化成は4.3%値上げ2025年10月31日 -
クマ対策で機動隊派遣 自治体への財政支援など政府に申し入れ 自民PT2025年10月31日 -
(459)断食:修行から管理とビジネスへ【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年10月31日 -
石川佳純が国産食材使用の手作り弁当を披露 ランチ会で全農職員と交流2025年10月31日 -
秋の果実王 旬の柿を堪能 福岡県産「太秋・富有柿フェア」開催 JA全農2025年10月31日 -
「和歌山県産みかんフェア」全農直営飲食店舗で開催 JA全農2025年10月31日 -
カゴメ、旭化成とコラボ「秋はスープで野菜をとろう!Xキャンペーン」実施 JA全農2025年10月31日 -
食べて知って東北応援「東北六県絆米セット」プレゼント JAタウン2025年10月31日 -
11月28、29日に農機フェアを開催 実演・特価品販売コーナーを新設 JAグループ岡山2025年10月31日 -
組合員・利用者に安心と満足の提供を 共済事務インストラクター全国交流集会を開催 JA共済連2025年10月31日 -
JA全農と共同開発 オリジナル製菓・製パン用米粉「笑みたわわ」新発売 富澤商店2025年10月31日 -
【スマート農業の風】(20)GAP管理や農家の出荷管理も絡めて活用2025年10月31日


































