JAの活動:第4回営農・経済フォーラム
【第4回営農・経済フォーラム】中日本地区実践報告・JAにしみの加賀清孝常務理事2018年9月20日
作付け提案で所得増の実現へ
中期経営計画のなかで、平成28年から5か年の農業振興ビジョンを策定している。その中で、TACを農業者の所得増大につながる取り組みの原動力として位置づけた。その上で、農業生産の拡大では、(1)多収性品種(業務用)の作付け提案、(2)加工業務用野菜の作付け拡大を重点として取り組んでいる。
業務用多収品種では「ほしじるし」を普及。平成30年産で117haの作付けだった。この年度から複数年契約として生産者の手取り安定に努めている。同じく「しきゆたか」も30年で116haの作付けがあり、ほぼ全量をJA提案の肥料で栽培している。
また野菜の生産拡大には、加工業務用に力を入れており、農機レンタルや機械化でコストの抑制に力を入れてきた。とくにタマネギでは乾燥機を開発・導入するなど、機械化一環体系の確立をめざす。米の直接販売に力を入れており、「CoCo壱番屋」との業務提携などで、直販比率は平成29年で25%に達する。農業所得の向上に寄与することができた。
生産コストの削減では、銘柄集約肥料の利用、低価格トラクター購入、超大型規格農薬の利用などを提案してきた。とくに60ps規模のトラクターを利用する担い手を全戸訪問し、向こう3年間で113台の購入意欲を取りまとめた。このほか、集落営農組織の設立を支援し、担い手への農地集積・集約を進めている。
担い手の確保では、新規就農者向けのリースのハウス建設、帰農塾の開講などに取り組んだ。帰農塾には、定年帰農者など、28、29年度で約300人が参加し、手応えを感じている。また担い手支援として、JA出資子会社の「JAにしみの振興社」がある。いわゆる〝のれん分け〟で、振興社が農地を集約し、担い手に引き継ぐ仕組みだ。併せて同社は、複合経営モデルを確立するとともに、今年JGAP認証を取得した。県内最大の農業地帯として、また次世代農業者に繋ぎ・伝え、次世代農業者を育成するという3つの責任を果たしたい。
(写真)加賀清孝・JAにしみの常務理事
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