新書『牛乳は子どもによくない』 矛盾点を指摘2015年1月23日
1月、PHP新書から『牛乳は子どもによくない』(佐藤章夫)が発刊された。Jミルクは、この内容への反論、著者の見解の誤りや矛盾点などを整理し、ホームページ上で発表した。
同書は、牛乳に含まれる女性ホルモンや成長ホルモンが子どもの発育に悪影響を与える、これらが乳がん・前立腺がんなどの発症の原因になっている、などとして牛乳の効能や通説を否定している。
Jミルクではこの著書が、▽比較的メジャーな出版社から発行されていること、▽牛乳有害論・牛乳不要論者がこの本を引用することが想定される、といった理由から、関係団体や研究機関が発表した最新の研究内容を紹介し、同書の矛盾点や主張の誤りを多数指摘している。
例えば、同書では市販牛乳に含まれる女性ホルモンが0.378ng/mlとしているが、内閣府食品安全委員会の調査では最大でも0.023ng/mlとなっており、「筆者の測定値と食品安全委員会の報告の間には20倍にも及ぶ差が見られ、分析値の信憑性が疑われる」としている。
また、がんの発症リスクについても、国立がん研究センターは「牛乳・乳製品とがんとの関連性は示されていない」としており、日本乳癌学会はむしろ「乳製品を多く摂取している人では乳がん発症リスクが少し低くなる」と発表している。
Jミルクでは、今回の発表を第1報としており、今後も情報収集を続け、矛盾点や反論などが整理され次第、随時発表していく考えだ。
(関連記事)
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