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2019.07.26 
米の生育 順調に推移 今後の日照に注意-農水省一覧へ

 農林水産省によると令和元年産水稲は、これまでのところ順調に推移しており、今後の天候も生育に大きな影響は出ないとの見方をしている。ただ、向こう1か月の天候見通しでは日照時間が少ない見込みの地域もあることから農水省は注意が必要だとしている。

 気象庁のデータによると5月20日ごろから60日間の平均気温は北・東日本では平年並みか、平年より高く、日照時間も日本海側では平年より多かった。
 北海道から東北にかけての田植の最盛期は5月10日ごろから25日ごろが平年値となっており、その後の分げつ期の天候が良好だったことから、農水省は全般的に茎数は多く生育しているとしている。
 ただ、7月に入ってからの20日間の合計では太平洋側の多くの地域で平年より1℃ほど低くなっており、日照時間も40%程度の地域もある。
 稲の生育ステージは北海道・東北では減数分裂期に入っていると見られるが、この時期に平均気温が20℃、または最低気温が17℃を下回ると花粉形成が阻害され、不稔の発生が心配される。いわゆる障害型冷害である。
 その後、出穂・開花期に低温となると、出穂・開花の遅れ、登熟不良が懸念される。
 気象庁が発表した7月20日から8月19日までの向こう1か月の天候見通しによると、気温は北日本で平年並みか高いと見込まれている。東日本・西日本はほぼ平年並みとなっており、農水省は低温による生育への大きな影響はないと見込む。
 ただ、日照時間は東日本太平洋側で少なく、北日本太平洋側では平年並みか少ない見込みとなっている。このため農水省は日照不足に注意が必要だとして、改めて地方農政局を通じて水稲の適切な栽培管理に向けた技術指導の徹底を図っている。
 日照不足による軟弱徒長気味の生育が見込まれる場合は、穂肥に葉色や生育診断によって適期適量の施用と、窒素質肥料の過剰を避けるとしている。また、日平均気温が20℃を下回る日が長く続く場合などは、生育進度に合わせた深水管理に努める必要がある。

主要道県の平成5年と平成30年の品質の変化

 作況指数が全国で74と大凶作となった平成5年は東北の太平洋側では7月、8月に平年より5度も低い日が続いた。ただ、当時にくらべて現在は冷害に強い品種の導入が進んでいる。
 表でもわかるように、北海道では「ななつぼし」が平成30年産で49.7%、青森では「まっしぐら」が65.6%を占める。
 岩手では冷害に強い「ひとめぼれ」が平成5年は20%だったが、現在は67.5%となっている。宮城県は冷害に弱いとされた「ササニシキ」が当時は70%だったが、現在は「ひとめぼれ」が76.4%を占める。現場では天候不順でも安定した米の生産と供給に向けた地道な取り組みも進められてきた。

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