世界の農業投資額、1000億ユーロに バイエル2014年9月25日
バイエル クロップサイエンス(本社:ドイツ・モンハイム)のリアム・コンドンCEOは9月17日、本社で年次会見を開き、今後の世界の農業市場の増大や、それに対する同社の戦略などを語った。
コンドン氏は世界的な食料安全保障の脅威などを背景に、世界の農業市場は今後も長期的に成長するとの分析から、「2008年には年間500億ユーロだった農業市場への投資額(農薬、種子、形質など)は、20年には1000億ユーロにまで増大するだろう」との見解を述べた。
同社は、こうした成長が見込める農業市場に対し、農薬や種子の研究開発に年間10億ユーロを、また、13?16年の4年間で24億ユーロの研究開発への設備投資を行うことにしている。
その研究開発の一例として、▽南アジアで問題になっている土壌の塩性化への対策として、従来品種に比べて2倍の耐塩性を持つ新しい米品種を16年以降インド、バングラディシュ、ベトナムで上市すること、▽世界的な小麦の生産性ギャップを解消するため、豪州の研究機関と提携し新たな種子と農薬原体などの研究開発を10年計画で策定したこと、▽米国のオレンジ生産者に壊滅的な被害を与えているカンキツグリーニング病への対策をすすめていること、などを発表した。
また、農業イノベーションを成功させるため、農業について不特定多数の人と話し合いをするソーシャル・ダイアログプログラムや、人材育成のための農業教育プログラムの強化などもすすめていることも発表した。
コンドン氏は、農業分野での持続可能な成長を実現することで、「世界中の人々に向けて、高品質、安全、健康的な食品を生産できるよう生産者を支援していく」と語った。
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