GM作物の経済効果9.6兆円 英国の学者が分析2013年5月17日
遺伝子組み換え(GM)作物は、世界の経済・環境に大きな利益をもたらした――。英国の学者が、過去16年間の影響を累計的に定量化し、発表した。
英国の経済学者グラハム・ブルックス氏とピーター・バーフィット氏が発表。環境に対する影響では、GM作物を栽培している国の農薬使用量を比較。その結果、1996年以降の農薬使用量は、重量ペースで8.9%減った。同じく農薬使用に伴う環境影響指数(EIQ)は18.3%低下し、「環境への影響が大幅に削減された」と指摘。
収量の増加や生産コストの削減などによる経済的な収益は、2011年単年で198億ドル(約1兆9400万円)、96年以降の累積で982億ドル(約9兆6200万円)と報告。この51%が発展途上国で生じているという。
また生産量は、96年からの累積でトウモロコシが約1億9500万トン、同じく大豆が約1億1000万トン増え、食糧安全保障にも貢献していると分析している。
この報告書(英文)はPG Economicsのホームページから入手できる。
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