CMで認知度2倍 北海道米の取り組み ホクレン2016年10月21日
ホクレンは10月20日に東京都内で行った「平成28年産北海道の新米発表会」で、これまでの取り組みについて振り返った。北海道米の特徴として、市販用・業務用のニーズに対応する様々な品種をバランスよく作付していることをあげた。
ホクレン農業協同組連合会・米穀部主食課の南章也課長が、北海道米の取り組みについて発表した。
作付動向は、28年産の「ななつぼし」の作付面積が44万3945haで全体の50%を占めた。23年産は41%の作付だったが、作付面積がこの間に4042ha増えた。また、「ゆめぴりか」は23年産では9721haの作付面積で全体の10%の作付だったが、28年産では構成比が倍の21%となり、作付面積が2万8415haとなった。
このほか北海道では「きらら397」「ふっくりんこ」「きたくりん」「おぼろづき」などの米を作付けしていて、その特徴も様々。甘みや粘りが強い米やあっさりとした米も作付けしているため、様々なニーズに対応できるとした。
さらにおいしさへのこだわりとして、生産者・JA・北海道などが「ゆめぴりか」の美味しさを守るために結成した「北海道米の新たなブランド形成協議会」で、全道統一の基準を設けるなどの取り組みを行っていると話した。
◆CMで認知度急上昇
平成23年から「ゆめぴりか」や「ななつぼし」などの北海道米のCMを放送。この結果、主要3都市での認知度が大きく上昇したことを指摘した。
23年5月の「ゆめぴりか」の認知度は14%だったが、CM放映後の24年5月には51.3%に上昇、さらに28年5月には87.1%となった。また「ななつぼし」の認知度はCM放映前の25年5月は36.6%だったのに対し、28年5月には73.2%となった。
同氏は「マツコさんのCMで『ななつぼし』の認知度が倍になった。TVの力の大きさを感じた」と話した。
◆ ◇
(公社)米穀安定供給確保支援機構が行った量販店などの販売POSデータ(平成28年6月)調査によると、北海道米の販売割合は1位の秋田県産「あきたこまち」10.8%、2位の新潟県産「コシヒカリ」10.3%に続き、3位に「ななつぼし」9.3%、4位に「ゆめぴりか」5.1%、5位に「ふっくりんこ」4.5%と続いている。
産地別販売割合(28年6月)で北海道は、秋田の11.4%、新潟の12.3%を上回る21.9%を記録し、シェアが伸びていることがわかった。
ホクレンでは、今後も多収で直播適正の高い品種の開発、低コスト・省力化で稲作での所得向上に取り組んでいき、中食や外食などへの対応も図っていきたいとしている。
(写真)話をするホクレン米穀部主食課の南課長
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