【TPP】日本、正式に交渉参加2013年7月23日
TPP政府対策本部長の甘利明経済再生担当大臣は7月23日午後4時すぎ、「本日午後から、わが国は正式にTPP交渉に参加した」と発表した。
TPP交渉は、15日からマレーシアのコタキナバルで第18回会合が開かれている。
甘利大臣は「先ほどマレーシアに現地入りしている交渉チームから、わが国が現地時間で午後2時23分(日本時間午後3時23分)にTPP交渉に正式に参加した旨の報告を受けた。
本日(23日)、午後のセッションから首席交渉官会合のほか、知的財産、政府調達、原産地規則、環境、制度的事項の5つの作業部会に参加する」と発表した。米国政府が日本の交渉参加について議会に通知してから23日日で90日が経過、その後、すべての関係国の国内手続きが完了して正式参加が認められたということになる。
甘利大臣は「長い道のりであったが交渉はこれからがまさに本番。交渉力を駆使して交渉チーム一丸となって国益の実現に向けて全力を尽くすように指示した。気を引き締めて交渉に取り組んでいきたい」と述べた。
マレーシア会合は23日午後も含めて残り2日半。明日24日も首席交渉官会合と5つの作業部会に参加、さらに24日午後と25日は日本を対象にした「日本セッション」が開催され、各分野の交渉官が交代で参加し、分野別の議論を行うことになっている。
甘利大臣は「一刻も早くすべての情報を共有して他の交渉チームと同列の交渉ポジションをとれるようにすることがまず第一。そして、首席交渉官、5つの作業部会それぞれの交渉官が、とにかく国益をふまえて、攻めるは攻める、守るは守る、それがいよいよ始まるということだ」と述べた。
また、日本参加が現地時間で午後2時になったことについては「午前中の首席交渉官会合が2時間ずれ込んだ。したがって午後のセッションが始まるのが、2時間ずれこんだということ。午後のセッションの途中から参加するというのではなくて午後のセッション自体がずれこんでしまった」と話した。
農林水産分野の交渉方針については「いろいろな国会決議、公約等をしっかり重く受け止めて、そのうえで守るものは守る、攻めるものは攻めるという交渉の基本方針にしたがって取り組んでいく。具体的にどうするかは交渉の性格上発表することはできないが、基本的に党や国会でいろいろ示されたことはしっかり重く受け止めて国益をふまえて取り組んでいきたい」と話した。 日本参加で協定文書が入手できるようになったが、大臣自身はまだ見ていないものの「べらぼうな数量」であることを明らかにし「現地の交渉官がアクセスする鍵をもらったということだから、そちらでアクセスしている。情報管理は相当厳密に行われているため、現地の交渉官がアクセスしているということ」と話した。
会見終了後、甘利大臣は「がんばりますから」と述べて立ち去った。
(写真)
記者会見する甘利大臣。23日午後4時、内閣府で。
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