殺虫剤インスカリス(R)世界市場で登録取得 BASF2018年6月21日
ドイツのBASF社は、農業用殺虫剤inscalis(R)(インスカリス)が世界の主要国での登録を取得していると発表した。
インスカリスは既報(リンク先:2016年10月4日アップ農薬ニュース)のように、日本のMeijiSeikaファルマ(株)とノーベル賞を受賞した北里研究所北里生命科学研の大村博士が所属するグループが発見した新規有効成分で、BASFとMeijiが共同開発を行ってきた農業用殺虫剤だ。アブラムシ類、コナジラミ類、カイガラムシ類、ヨコバイ類を含むカメムシ目などの吸汁性害虫の防除に適した剤だ。
BASF社は主要市場としては初めて、オーストラリアとインドで登録が完了したと発表するとともに、米国、カナダ、メキシコ、中国、アルゼンチンで登録取得ができる見込みだとしている。日本については、現在、開発を進めている。
インスカリスは、自然の醗酵産物をもとに見出された有効成分で、節足動物や花粉媒介者など重要な益虫への影響を最小限に抑えた環境負荷の少ない殺虫剤であり、「BASFのポートフォリオではこれまでに類をみないもの」(ニール・ベントレー同社農薬事業本部の殺虫剤担当バイスプレジデント)で、効果の高い複数の製剤で提供される予定なので「抵抗性管理や総合的な害虫管理を行う上で重要なツール」になると語っている。
また、三井化学アグロ(株)と共同開発した殺虫剤の有効成分「Broflanilide(ブロフラニリド)」についても、米国、カナダ、メキシコ、インド、オーストラリアの「規制当局に書類を提出、今後数年で世界の主要市場での登録に向けていく」予定だという。ブロフラニリドは、園芸作物や畑作物につく鱗翔目昆虫や甲虫類、アザミウマなどの咀嚼性害虫などに優れた効果を発揮するというが、日本での開発等はいまのところ不明だ。
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