暖地向きナタネ 無エルシン酸の「ななはるか」2014年2月25日
成熟期が早く、暖地での栽培に適したナタネ新品種「ななはるか」が開発された。油中にエルシン酸を含まないため食用油に適する。このほど農研機構が開発した。
九州で栽培されているナタネは、2012年で283haで、全国の18%を占めるが、栄養学的な面から望まれている無エルシン酸のナタネは、九州南部での栽培に適した品種がなかった。
「ななしぶき」という品種が栽培されているが、成熟期が遅いため、収穫期が梅雨に当たり、穂発芽による子実品質が低下。また梅雨による収穫作業の遅れで、後作との作期の競合が問題になっている。「ななはるか」は栽培適地の鹿児島県で、「ななしぶき」より4日早く成熟期に達する。
また「ななはるか」を用いた圧搾油の食味は良好で、「ななしぶき」と比較して「やや良」と評価されている。栽培適地は九州南部で、鹿児島県内で30haの作付が見込まれている。
なお、エルシン酸とは脂肪酸の一種で、大量摂取すると心臓に疾患を生じる可能性がある。

(写真)
主要ナタネ品種の草姿
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