種苗会社が料理とコラボ 消費者・生産者の交流も2016年9月28日
(株)サカタのタネは農水省が推進する「農業女子プロジェクト」に参画し、農業女子プロジェクトのメンバーが同社の品種から女性の視点で選んだ「ハッピーベジタブル」を提案している。9月27日、この「ハッピーベジタブル」を使った料理教室を、同プロジェクトに同じく参画しているリーガロイヤルホテル東京と共同開催した。
料理教室は昼の部と夜の部の2回で、食に関心を持つ約30人がそれぞれ参加。調理実演の講習会を受け、農業女子が育てたハッピーベジタブルを使った当日限定のコース料理を堪能した。
料理はリーガロイヤルホテル東京のメインダイニング「中国料理 皇家龍鳳」の山本勝己料理長が「ハッピーベジタブルの野菜をメインに」およそ2か月かけて考案。調理実演も同氏が行い、参加者は熱心に調理のポイントをレシピに書き込んだ。
開会にあたり、サカタのタネの川合泉氏は「新しい野菜を消費者の方に知ってもらうのには時間がかかる。(料理教室が)知ってもらうきっかけになってほしい」と挨拶。プロジェクトに関わった農業女子のメンバーからも4人が参加し挨拶をした。 コース料理の食事の席では、農業女子のメンバーも参加者と会談。プランターで栽培する際の注意点など、質問が飛び交った。そのなかでも、農業女子の岡本尚子さんが「ハッピーベジタブルの中のナス『ごちそう』は小さいほうが味が濃い」と説明すると、参加者が「購入する側は品種によって違う野菜の美味しさを見分けることは難しい」と返答。どうすれば人に伝わるか協議するなど、交流が深まっていた。
山本料理長はハッピーベジタブルについて「女性目線で『コストパフォーマンス』を中心に考えたり、食べる量より質を求めたりする違いがある」と分析。また農業女子が畑で直接消費者に販売する販路を持つ人がいたことを踏まえ「産地・市場・消費者の流通から、直接生産者がやりとりするスタイルが生まれるなど、流通が変わってきている」と話していた。
(写真)調理講習で山本料理長の話を書き込む参加者、ナス「ごちそう」の特性について解説する同料理長、農業女子プロジェクトのメンバー(左から宮本さん、高橋さん、岡本さん、浅川さん)、コース料理を堪能しながら会談する岡本さん(右)と参加者
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