経常利益 253億円減-農林中央金庫上半期決算2018年11月22日
農林中央金庫は11月21日、2018年度上半期決算を公表した。経常利益は前期にくらべて253億円減少し1172億円となった。
経常収益は9110億円で前期比1549億円の増加となった。一方、経常費用も同1803億円増の7937億円となった。
この結果、経常利益は1172億円で前期比▲253億円となった。純利益は同▲207億円の858億円となった。経常利益、純利益はともに通期でも3期連続で減益となっている。
減益となったが、自己資本比率はTier1比率16.63%(3月末比▲2.39%)、総自己資本比率20.60%(同▲2.90%)と引き続き、高水準を維持している。
貸出金は3月末比で2兆800億円増え13兆8000億円となった。日本政府向け貸出が1.5兆円増えた。リスク管理債権は380億円、0.3%となっている。預金等は2兆1000億円増えた。
総資産は同3兆円増の108兆円、純資産は同▲790億円の6兆7000億円となった。
市場運用資産は海外クレジットを中心に投資し、一部、持ち値の悪化したものは売却し残高は同3兆円増の63.5兆円となった。評価益は1369億円減の1兆4000億円となった。 減益決算となった要因は米国の金利上昇だ。短期金利が上昇し、外貨調達コストが上がっている。コストは前期にくらべ0.74%増えた。経常費用の増加分1803億円のうち、資金調達コストの増加分が1152億円を占める。
資金運用では債権のウエートが高く、長期金利が上がらず資金調達コストが上昇すると運用収益が増えない。奥理事長は「クレジット資産などをいかに積み上げて、いかに(金利に)影響を受けないポートフォリオ(資産構成)をつくっていくかが課題」と述べた。
下期と来期以降も「厳しい時期が続く」との見方も示した。
(写真)奥理事長
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