酪農乳業基盤の強化対策推進-Jミルク2018年6月18日
(一社)Jミルクは6月15日、定時総会を開き29年度の事業報告・決算を承認するとともに、役員の補欠選任を行った。
総会後の記者会見で西尾啓治会長は酪農乳業界の最重要課題は「生産基盤の弱体化に歯止めをかけること、生乳生産の回復を実現すること、これに尽きる」と強調するとともに牛乳の風味変化の問題については「生販消一体となって課題解決のため方策を検討し推進していくことが必要だ。サプライチェーンが一体となったJミルクが議論の場となる役割はますます重要になってくるのではないかと考えている」などと述べた。
総会では常務理事に岡本隆雄氏(常勤、学識経験理事、前Jミルクマーケティンググループ次長)と理事に中島保廣氏(非常勤、全国牛乳流通改善協会理事)が選任された。
Jミルクは乳業者からの財源拠出で生産者の乳用牛資源確保の取り組みを支援する特別対策事業を29年度から3か年計画でスタートさせた。このうち乳用牛輸入の取り組みは防疫上の課題から当初計画より減少したが、約700頭が国内供給された。30年度以降の事業については乳用後継牛の増頭と経産牛の供用年数を延長する事業を新規に実施する。
学校給食牛乳については風味変化事案への対応として理事会で対応方針をまとめ、各地域で風味変化発生リスク排除に向けて取り組みが始まった。 取り組みから5年となる「乳の学術連合」の研究成果とJミルクが収集した乳に関する新たなエビデンスの発信のため学術フォーラムを開催した。牛乳乳製品によるアルツハイマー型認知症予防効果や、牛乳の飽和脂肪酸は心臓血管病発症にはむしろ予防的に働くことも分った。
Jミルクのウェブサイトを利用したユーザー数は49.5万人で前年度比142%、閲覧ページ数は152万ページビューで同119%となった。また、フェイスブックの掲載記事を閲覧するファンの数は2万7000人と同108%となり、情報利用の着実な成果が確認されたとしている。
(関連記事)
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