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JAの活動:JAアクセラレーターがめざすもの

労働力不足解消へ 派遣事業で人材シェア (株)シェアグリ 井出飛悠人代表取締役【JAアクセラレーターがめざすもの】2020年10月15日

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JAグループのさまざまな事業と、技術やアイデアを持ったスタートアップ企業などをむすびつけ社会課題の解決をめざすアグベンチャーラボは全中、全農、農林中金などが運営している。このアグベンチャーラボの中核となっているのが「JAアクセラレータープログラム」で、スタートアップ企業とJAグループが連携して事業化を促進する。今回は第2期で採択された(株)シェアグリの井出飛悠人代表取締役に同社の事業とJAグループとの連携でめざす農業の未来像について聞いた。同社は農業現場への安定した人材派遣の仕組みづくりをめざす。

(左から)松阪颯士さん(取締役COO)、井出飛悠人さん(代表取締役)、岩間裕太さん(CFO)(左から)松阪颯士さん(取締役COO)、井出飛悠人さん(代表取締役)、岩間裕太さん(CFO)

--「シェアグリ」の事業概要からお聞かせください。

私は長野県生まれで実家は150年続く種苗会社を営んでいます。長野の高原レタスの産地では農繁期の人手不足が大きな課題となっていますが、そういう問題を身近に見てきていることもあってシェアグリは特定技能人材派遣を行っていこうという企業で2018年8月に立ち上げました。

農繁期の人手不足の解消し、さらに人件費の削減も実現していきたいと考えています。農家に安定した人材を供給することで農家の安定生産、利益率向上を図る事業をめざしています。

そのために農繁期の数ヶ月単位で必要な時に必要な分だけ人数を派遣する仕組みをつくっています。具体的には私たちが特定技能人材の外国人を雇用し、農繁期の農家のもとに派遣するという仕組みです。

ソリューション

--現在も技能実習生制度を利用している農業者はいますが、違いはどこにありますか。

技能実習生はそもそも労働力不足を支援するという位置づけにはなっておらず、派遣事業で派遣することはできません。これに対して特定技能人材は労働力が不足している業界に限り、労働力不足を解消するために外国人を活用していこうという、昨年から始まった制度です。

派遣事業は農水省や法務省の定める要件を満たし、農業従事者や農業に知見のある者が業務執行に関与していることなどの条件があり、多くの派遣会社ができるものではなく農業に特化した企業でなければできないというスキームになっています。

私たちはこうした派遣事業によって産地間で人材をシェアすることをめざしています。たとえば葉物野菜の農繁期は6月から11月までは北海道や長野ですが、茨城や千葉は10月下旬から7月までとなっています。産地間リレーで出荷されているのと同じように人材もリレーしてシェアしていこうということです。そうすると毎年毎年、同じ作物の作業にあたることになりプロの人材が育成されていき、農家のコストもどんどん下がっていくということを考えています。

産地間で人材をシェアできる

派遣期間は最低2か月以上とさせてもらい、労賃のほかに交通費や登録支援期間費用なども農家の方に負担してもらうことになっていますが、通年で雇用しなければならない技能実習生にくらべて、私たちシェアグリの特定技能派遣の場合は農繁期のときだけ派遣を受けるため、大幅なコストダウンになります。

人員面では収穫・出荷の繁忙期に応じた派遣で人材の安定供給が可能になります。労務管理の負担も少なくタイムカードを私たちに提出してもらうだけです。

また、特定技能人材になれるのは技能実習3年以上の修了者のため、日本の農家ですでに就労した人を雇用しています。3年を修了して母国に帰国し、再び日本で働きたいという人の雇用もしています。いずれも農業とは? とか、日本語を教える必要もありませんから教育コストが削減できます。

それから2年目以降、派遣先の農家とスタッフの希望が合えば同じスタッフを派遣することも可能になります。農家が負担する技能実習生への研修費用や渡航費の負担といったことも私たちの仕組みを利用すれば必要ありません。

--日本の農業で働く外国人にとってのメリットは?

特定技能人材として農業の現場で働く外国人にとっては、当社と雇用契約を結び、私たちが派遣先農家を選定し通年で仕事を提供しますから、年間を通して安定した賃金で日本各地で働くことができます。賃金水準も農繁期の高賃金を受け取るという働き方になります。

そのほか、1か所や1地域で同じ作物の作業を毎年行うこともできますが、日本各地に派遣されて多岐にわたる作物の栽培技術を学んだり、いろいろな農家の方を知ることもできますから、母国に帰ったときの選択肢も増えるというメリットもあると考えています。

現状は長野県と群馬県の葉物農家に派遣されているほか、11月から農繁期となる千葉、茨城、静岡や、長野のキノコ農家や群馬県のホウレンソウ農家に派遣が決まっています。

各地の農家さんの下で就労

--JAアクセラレーターに応募した理由をお聞かせください。

JAのバックアップを受けながら全国へ展開していきたいと考えたからです。たとえば現在はJA嬬恋村が農家の窓口になってもらっています。説明会や事前ガイダンスなどをJAの協力で開催し、関心を持った農家のみなさんに個別に契約し派遣するという関係を築いています。

それからモデル農家支援という取り組みも今後行っていきます。県中央会がモデル農家をピックアップして要望をとりまとめて私たちと個別に契約して派遣し、て事業の結果をレポートとしてまとめ今後に生かすという取り組みです。

また、今回のコロナ禍での人材不足に対応し観光業で人材派遣する会社とも提携し、観光業界などの日本人を農業の現場につなげる取り組みもしています。今、外国人材と合わせて40名ほどがいろいろな現場で稼働しています。

--めざす姿は何でしょうか。

最終ゴールのイメージはJAグループとともに産地間リレーで人材の安定供給に務め、現場の金銭的負担を削減して安定生産に貢献すると同時に、外国人人材も農業で高水準の賃金を通年得られるようにしたいということです。まずは農業の目の前の課題を解決する会社になっていきたいと考え、そのなかで解決できると考えたのが今回の人材派遣の仕組みをつくるということです。

今、農地を手放す方も増えていますが、それを引受けて規模拡大したいと思っても人手が足りないからできない、という農業者もいます。その手助けにもなると思います。それから新しく農業法人を立ち上げようとする場合でも、この事業でスポットでの人材確保モデルを示すことができれば、それをもとにどの品目をどれぐらいの規模で作付け、どの程度の収益を上げることができるのか、そうした経営モデルをつくることにも貢献できるのではないかと思っています。

【JAアクセラレーターがめざすもの】

日本の農業基幹システムめざす アグリハブ 伊藤彰一CEO

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「見える化」で生産者応援 テラスマイル 生駒祐一代表取締役

テラスマイル 生駒祐一代表取締役

AIと収穫ロボットで人手不足を解決 AGRIST 高橋慶彦取締役COO

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野菜の粉砕技術で廃棄ゼロめざす greenase 石川慎之祐代表取締役社長

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