世羅幸水農園など 第53回天皇杯決まる2014年10月16日
農水省は10月15日、平成26年度(第53回)の農林水産天皇杯の受賞者を決めた。
この賞は過去1年間の農林水産祭参加表彰行事301件のなかで、農林水産大臣省を受賞した509点の中から、とくに優れたものを表彰するもの。 今回も農産、園芸、畜産、蚕糸・地域特産、林産、水産、むらづくりの7部門で、それぞれ天皇杯、内閣総理大臣賞、日本農林漁業振興会会長賞が送られる。
このうち、園芸部門の天皇杯にはJA全中が主催する第43回日本農業賞の受賞者だった広島県世羅郡世羅町の世羅幸水農園が選ばれた。同農園は62haという国内最大規模の果樹園を営んでおり、約半世紀3世代にわたり協業経営を実現していることなどが評価された。
また、今回は7部門3賞の全21件の受賞者の中から、特に女性の活躍が著しい事例に「輝く女性特別賞」を授与することになった。これには、日本農業賞を受賞した北海道石狩郡の大塚裕樹・早苗さん夫婦が選ばれた。
表彰式は11月23日に明治神宮で行われる農林水産式典内で行う。
◇
全受賞者は下記の通り(敬称略。天皇杯受賞者のみ、概要を記載)。
【天皇杯】
○農産部門
「夫婦二人三脚による省力化・高収量・高品質を実現した大規模麦作経営」小野田祐二・小野田倫恵、麦・愛知県西尾市
○園芸部門
「半世紀3世代にわたる協業経営『自己制御、相互理解、協調』の実現」世羅幸水農園、日本ナシなど・広島県世羅郡
○畜産部門
「周年放牧等による高い繁殖技術とストレスのない高い肥育技術」佐藤宏弥・博子、肉用牛・茨城県常総市
○蚕糸・地域特産部門
「蚕糸・絹業連携の中核的製糸農協として多様な『純国産絹製品』づくりを推進」碓氷製糸農業協同組合、生糸・群馬県安中市
○林産部門
「兼業による持続可能な小規模林業経営を実践」山川弘保、林業・岐阜県郡上市
○水産部門
「伝統食を活かした革新的製品の開発」下園薩男商店、水産加工品・鹿児島県阿久根市
○むらづくり
「歴史と伝統を地域ぐるみで継承して発展し続けるむらづくり」自得畜環境保全会、青森県弘前市
【内閣総理大臣賞】
○農産部門
(株)六星、水稲など・石川県白山市
○園芸部門
(有)綾園芸、花き・宮崎県東諸高郡綾町
○畜産部門
黒富士農場、採卵鶏・山梨県甲斐市
○蚕糸・地域特産部門
三根孝一・由紀子、茶・佐賀県嬉野市
○林産部門
牧野木材工業(株)、木材・岡山県真庭市
○水産部門
(株)マルト水産、水産加工品・兵庫県相生市
○むらづくり
染ヶ岡地区環境保全協議会・宮崎県児湯郡高鍋町
【日本農林漁業振興会会長賞】
○農産部門
井村唇二郎、水稲・麦類・大豆など・石川県金沢市
○園芸部門
▽大塚裕樹・早苗、有機野菜・北海道石狩郡新篠津村
▽間司・澄子、野菜など・熊本市
○畜産部門
鈴木稔、酪農・岩手県滝沢市
○蚕糸・地域特産部門
菊永茶生産組合、茶・鹿児島県南九州市
○林産部門
(有)やまなみきのこ産業、きのこ類・大分県玖珠郡九重町
○水産部門
佐賀県有明海漁協広江支所青年部、養殖・佐賀市
○むらづくり
宮地集落・岐阜県郡上市
(関連記事)
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