水稲で斑点米カメムシ類 東北、関東、北陸などで向こう1か月多発のおそれ 令和6年度病害虫発生予報第4号 農水省2024年7月11日
農林水産省は7月10日、令和6年度病害虫発生予報第4号を発表した。
向こう1か月の主要な病害虫の発生は、斑点米カメムシ類の発生が、東北、関東、北陸、東海、中国および南九州の一部の地域で多くなると予想。いも類では、ナカジロシタバの発生が、東海の一部の地域で多くなると予想されている。
野菜・花きでは、オオタバコガの発生が、東北、関東、北陸、東海、近畿及び四国の一部の地域で多くなると予想。果樹カメムシ類の発生が、関東、北陸、東海、近畿、中国、四国および九州の一部の地域で多くなると予想されている。
各作物の詳細は以下の通り。
◎水稲
水稲で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫と地域
・斑点米カメムシ類の発生が、東北、関東、北陸、東海、中国及び南九州の一部の地域で多くなると予想。山形県、富山県、愛知県、三重県及び熊本県から注意報が発表されている。
同虫は、多くの種が水田周辺の雑草に生息し、出穂期になると水田に侵入し穂を加害。被害の程度は、出穂期、水田への本虫の侵入量、カメムシの発生種の構成等によって異なるため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に、水田の観察を行い、適期に防除を実施する。
また、水田周辺雑草の除草は本虫の発生量の抑制に効果的だが、出穂期直前の除草は、同虫の水田への侵入を助長し被害を増加させるおそれがあるため、出穂期の10日前までに完了する。
・イネカメムシは、斑点米だけでなく、不稔被害も引き起こす斑点米カメムシ類の一種で、近年、発生の増加や減収被害が報告されている。同虫は、他の主要な斑点米カメムシ類と異なり、穂揃い期以降ではなく、出穂期に防除することが重要。今後、活発に活動する時期を迎えるため、同虫の発生が増加傾向にある地域では、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に、ほ場での発生状況を注視し、収量の確保に向け、効果の高い薬剤による出穂期の防除の実施を検討する。
・トビイロウンカは、一部の地域で飛来が確認されており、大分県から注意報が発表されている。同虫の薬剤防除にあたっては、若齢幼虫期が防除適期となるが、地域により成虫の飛来時期が異なるため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に、地域の発生状況を把握しながら、タイミングをとらえた適切な防除を実施する。
◎いも類
いも類で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫と地域は次の通り
・ナカジロシタバの発生が、東海の一部の地域で多くなると予想。幼虫の齢期が進むと薬剤の効果が現れにくくなることから、ほ場の見回りや、都道府県が発表する発生予察情報等を参考に早期発見に努め、若齢から中齢期までに薬剤散布等を実施する。
◎野菜・花き
野菜・花きで各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫と地域
◎作物共通
・オオタバコガの発生が、東北、関東、北陸、東海、近畿及び四国の一部の地域で多くなると予想。福島県、群馬県、愛知県、滋賀県、徳島県から注意報が発表されている。ほ場を見回り発生状況に注意しつつ、都道府県が発表する発生予察情報等を参考に、適期に防除を実施する。
◎果樹・茶
果樹・茶で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫と地域
◎果樹共通
・果樹カメムシ類の発生が、関東、北陸、東海、近畿、中国、四国及び九州の一部の地域で多くなると予想。和歌山県、島根県及び大分県から注意報が発表されている。山林等の越冬場所から離脱した成虫が春の気温の上昇とともに餌を求めて移動し、果樹全般を加害する。同虫の飛来状況は地域や園地により異なるため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考にしつつ、園内の観察をきめ細かく行い、飛来が認められた場合は、飛来初期から防除を実施する。
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